飲み友達の黒尾鉄朗に今日も口説かれる【黒尾鉄朗】

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『はい？』



「俺の事好きになればいいじゃんって」



『いや、聞こえてますちゃんと』



「付き合おうよ」



『無理です』



「今日はまだだめか〜」



今日はも何もその気は私にはないけど…






ここ最近になって何故か飲み友達の黒尾鉄朗に、会う度に告白紛いなセリフを言われて揶揄われている。





終電近い時間になれば酔いも回り、

『あ〜、酔っ払ったあ
てつろー私帰るね〜』


「送ってく」


『だいじょーぶだよ！
電車まだあるし』


「酔ってる好きな女の子を1人で帰らせられるわけないでしょ」



そんな風にサラリと好きな女の子なんて軽く言っちゃうあたり…なんだかな〜と思う。



「行くぞ」とペチンと軽く頭を叩かれて飲み屋を出れば、秋らしい涼しい夜風が酔って火照った身体には丁度いい。



鉄朗と一緒にお酒を飲んで何を話してるのかなんて、本当にくだらないことばかりだと思う。


仕事の愚痴だとか上司の不満だとか、友達に彼氏が出来ただとか結婚したんだとか。


だけど、私自身の話しは何故か言えないでいる。
きっと鉄朗のことだからちゃんと聞いてくれるのだろうけど、私の口から「彼氏と別れた」と言いたくないんだと最近気付いた。


そう言ってしまったら別れた事が現実なんだって思い知らされるから。







────なんだか今日は飲みすぎたのかな

４→←２*内容少し変更しました

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