飲み友達の黒尾鉄朗に今日も口説かれる【黒尾鉄朗】

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あっという間に忘年会シーズン真っ只中。

私の会社は少し早めの日に忘年会を終わらせ、年末特有の激務に心身ともに疲労困憊だった事もありいつもの飲み屋に向かいガラガラと扉を開けた。


いつもより賑わっている店内。

忘年会シーズンだし仕方ないかと思いながらもおひとり様である事を痛感しつつ、目立たないようにカウンターの席に腰を下ろした。


2杯目に頼んだレモンサワーが残り半分、おつまみに頼んだ卵焼きを口に運べばいつも通りに美味しくいつの間にか賑わっている店内で1人で飲んでいる事にも大分慣れた頃、一際賑わっているように聞こえた後ろの大人数席から「くろおーっ！！」という男の人の声と同時に


「Aちゃん、みっけ♡」


いつもより飲んだのか顔を赤くし酔っ払った鉄朗が隣に座った、というよりも項垂れるようにテーブルに突っ伏した。


『飲み過ぎなんじゃない？』


そのセリフを言うのはいつも鉄朗なのに今日は私。


「ぜーんぜんｯ、酔ってませぇ〜ん」

『酔ってる人のそれじゃん』


初めて見る酔っ払いの鉄朗が寄りかかってくるが１８０cmを優に超えた男を受け止めるのは私には無理がある。

「クロ、、」と奥の席からひょっこりと出てきた、鉄朗よりも小柄で黒髪に毛先が金髪の男の子…？

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