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*
何処か小馬鹿にするような光を目に灯して私の顔を覗き込んでくる彼。
「え、何それ可愛いね」
「……うるさいです！」
もう嫌だ。こんなに揚げ足を取られるのなら、もっとどうでもいいことを話せばよかった。好きな食べ物とか。甘味位しか思いつかないけれど、こうして揶揄われるよりかは、ずっとましだ。
「とにかく、浦田さんも言わないでくださいね！絶対に秘密ですよ！」
「隠さなくていいんじゃない？俺だって猫好きだし」
「揶揄わないでください……」
「わかってるよ、にゃーん？」
「あぁもう嫌だ……」
のらりくらりと笑顔で私の追及を躱した浦田さんは、ふと私の手に擦り寄って絡みついた。最早抵抗する気などなくした私は、そのまま指の輪郭をするするなぞられていくのを黙って見つめる。と、此方を見上げた瞳とかち合った。
「ふふ、うん。二人だけの秘密だ」
中々に気障な台詞と共に、手の甲にそっと口付けられる。頭を垂れて私に従順な姿勢を見せるかのようなその姿は、本来は浦田さんの方が遥かに目上の方であるという歪さを醸し出していて、無闇に心を掻き乱されるような感覚がした。
「……な、にやってるんですか。私はただの使用人ですよ」
何も無い床に目を落としながら、彼と絡められていた指をそっと外す。
……何と言うか、こういった甘い刺激には慣れてしまった。四人にやたらと似通った事をされたからだろうか。そんなに非現実的なことには慣れたくないのだけれど。
「……あれ、そんな反応ないね」
「えと、慣れですかね」
首を傾げながらそう言った途端、浦田さんを包み込んでいた柔らかな雰囲気がガラリと変わり、鋭利な佇まいになった。
「……なに、他の人にもこんなことされたの」
「……まぁ、多少は」
今更ながら酷く恥ずかしく覚えて、浦田さんの顔から目を逸らす。途端に視界いっぱいに浦田さんの顔が近づいて、思わず小さな悲鳴をあげた。
「……ぇ、浦田、さん？」
「接吻とかも、されたの」
「は、はい」
「誰に」
人が変わったように沢山質問を投げかけてくる浦田さん。……どうして。彼はあくまで庇護欲で、私に恋慕なんか持ち合わせてはいないはずなのに。
「坂田さん、です」
「……そう」
それだけ聞くと、浦田さんは何も無かったようにふい、と顔を背けた。……何だったの。そりゃあ私は接吻の衝撃は強かったけど、浦田さんには関係ないでしょう？何故、そんな事を聞いたのだろう……
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響 - めちゃめちゃ好きです！よかったら続きお願いします✨ (2022年5月23日 21時) (
レス) id: c19490a4d5 (このIDを非表示/違反報告)
甘党ミカン - 4人とのやり取りにニヤニヤしてました((どうでもいいかもですけど笑ってるけど目元が笑ってない怒り方ってなんか怖いですよね(自分だけかも)最近､花魁等にはまってるのでこういう作品をありがとうございます(*´▽｀*)更新頑張って下さい! (2020年9月25日 2時) (レス) id: 8dcda58632 (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - のこさん» コメントありがとうございます！いやいや、私も書きながらニヤニヤしてるので！いや寧ろ、カオナシみたいに語彙をなくしているので！多分私の方が気持ち悪い……です！のこさんこそ、コロナにお気を付けてくださいね。コメントありがとうございました！ (2020年5月13日 6時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
のこ - 更新お疲れ様です！とても面白かったです！！urtさんサイド最高です！一人で2828してました！！(キモいですよね…)更新頑張ってください！コロナウィルスにも気おつけてくださいね。コメント失礼しました！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e0ede7313f (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - ゆりま(ゆきな)さん» コメントありがとうございます！花や、花良いですよねー！私も好きです！面白かったですか！嬉しいです！更新頑張ります！ (2020年5月9日 9時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵怜音 | 作成日時：2020年4月4日 18時
