Shadow Raito Story 〜影と光の物語〜

#1 ページ1

《何処か知らない所》

目を開けるとどういうわけか、
私は平原にいた。
周りを見渡しても建物や木などは
何もなかった。そよ風が吹いてるだけだった。
風が自分の薄紫色の髪を揺らす。
私は不意に走り出した。別に、何かを見つけた
とかじゃなかった
……ただ、走りたかった。
なぜか、何処かに何かがあるような
気がしただけだった。
走っても、何か目立ったものがあるわけ
でもなかった。

…………前方に見たことがある人影が
あることを除いては………


人影が振り向いた。太陽の光が反射して、
顔は見えなかったが、私は人影が
誰かを悟った。私には、彼の顔が一瞬
微笑んだように見えた。
私に気づいた彼は、そっと手を差し伸べる。

私は彼に触れようと手を伸ばす。

………………‼‼

二人の手が重なろうとした瞬間
私は急に現実に引き戻された。

#2→

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