うるさい方の赤葦、烏野高校に潜入中【ハイキュー】

望まれていない子供 ページ38

・




菅「Aは？」



日「保健室で休んでます！」



月「じゃあ、かけますか？」



澤「あぁ。…Aは、嫌がるかもしれないが」



月「赤葦さんが言えって言ってたので大丈夫だと思いますけど」



赤《はい、赤葦です。月島？》



澤「悪い、烏野全員だ」



赤《！…何か、ありましたか》



澤「Aの父親と名乗る奴が来た。そいつを見たAは震えだして真っ青……男はAを殴った」



赤《…それ、本気で言ってます？ちょっと俺今すぐ宮城に》



菅「いやいやいやいや！！今休んでるから！…で、赤葦じゃないって聞いたんだけど」



赤《事実です。姉さんは赤葦じゃなく……本名が芸名の蒼咲 Aです》



「「「「！！！」」」」



赤《…皆さんは姉さんが関わる時以外、俺の方が落ち着いてると言いますが……小学校の時は姉さんの方が本当に大人びていて頼れる人でした》





〜小学2年生〜



『京治のクラスはここね』



赤「…行っちゃうの？」



『うん、私は1つ上だから。また休憩時間に見に来るね』



姉さんは学校の中でも大人びていて自慢の姉で…優しかった



学校でも人気者だった



そんな姉さんは小二の頃からバレーを始めた



本当に上手くて周りはそれを凄い才能だと、天才だと言った



『私ね、バレーボール選手になりたいなぁ』



姉さんはバレーが本当に好きだったんだと思う



そんな姉さんに、いや…俺たち姉弟に、災厄が降ってきた




父「お前がA？」



『…え？』



赤「ね、姉さん…逃げよう」



父「あぁ、悪い悪い。急に話したら怖いよなぁ、俺お前の父ちゃん。分かる？」



『…？私のお父さんは』



父「アレだろ、赤葦さんとこにいんだろ？違ぇんだよな、お前の名前は蒼咲 A。お前はそこの坊主ともなんの関係もない赤の他人なんだよ」



『…………そ、そんなわけない！！！！！！』



姉さんはそいつから逃げるように俺の手を引いて走った



家に着いて、母さんは現実を受け止めきれていない俺たちに説明した



《事実だ》と



姉さんは他人だった



血なんて1ミリも繋がってない



姉さんはあの男と母親である女…望まれて生まれてきたわけじゃない



あの男は生ませようともしていなかった



でも、女は生んだ。自分が育てるんだと



…運悪く、姉さんを生んですぐにその女は亡くなった



俺の母親はその女と親友だった。だから、父親にバレないように引き取った



…はずだった

決意→←知ってる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す