求熱反応 ページ6
「はぁ、最近の子は元気だね。押されちゃった...」
急に人がいなくなって開放感が生まれたのか、ぐったりとベッドに横たわる。
空気を入れ替えるため、部屋にある少し大きめの窓を開け、風を入れた。
夏といえど、涼しい風がカーテンを揺らして部屋の中を循環し始める
「ありがとうー...少し元気になった。」
「無理のはダメって言ったじゃないですか！」
「ごめんごめん、でも...皆良い人達だから、もっと話を聞きたくて」
時間が経ったせいか、表情が回復してきて顔色も良くなってきた。
念のため、とベッドの傍にあるタンスから体温計を取り出し、手渡す。
「多分大丈夫だとは思うんだけどなー」
「念には念を入れよ、です」
「はーい」
数十秒。体温計からピピピ、と無機質な高温が連続的に鳴る。
体温計を受け取り、表示された温度を見ると、36.2度。
安心するには十分な温度だ、変化がなくてよかった。
「大丈夫そうですね。安心しました！」
「良かったーっ、ありがとうマサキ君」
元気を取り戻した笑顔を見て、安心感が湧き俺自身疲れが取れた気がした。
...それと同時に、あのことが不意に脳裏に映る。
「...どうしたの？」
「...」
Aさんは微笑みながらも俺に問いかける。
言い出せない俺のことを察したのか、自分の膝をポンポンと叩いて手招き。
「おいで」
「...はい」
何か今日は、凄くAさんに甘えたい。
ミサンガのことも言いたいし、もっとかまって欲しくて。
ベッドに乗り、Aさんの膝に
手先に触れた心拍に誘われ、許可も貰わない内に細い体を抱きしめた。
Aさんがふふっ、と笑い
「どうしたんだいマサキ君、急に甘えちゃって。」
と俺に問う。
そんな急な甘えに対しても、優しく受け止め俺の背を宥めるように撫でる。
つまるところ飼い慣らされた猫のようにあしらわれてしまった。
「...ミサンガ」
「なんだ、そんなに気にしてたの？」
「...します...」
「...あるよ」
カーディガンのポケットから取り出したのは、綺麗に編まれたミサンガ。
蒼と黄色が織り交じり酷く丁寧に作られているもので、時間がかかることが一目瞭然だ
ってか、いつしまったんだろう。
「あの時、ないって...」
「本当は編んでたんだけど、君が面白いくらい不安そうな顔をするものだから...」
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夜月桜 - な、泣ける。・゜・(ノД`)・゜・。 小説でこんなに感動したことないです(>_<) (2017年3月29日 20時) (
レス) id: 889de71093 (このIDを非表示/違反報告)
佐奈(プロフ) - Mmさん» こちらこそよろしくお願いします！よろしかったら他作品もよろしくお願い致します。 (2015年1月3日 20時) (レス) id: 2725121de3 (このIDを非表示/違反報告)
Mm - よろしくお願いします! 更新頑張ってください!! (2015年1月3日 16時) (レス) id: 5a5650f5d4 (このIDを非表示/違反報告)
佐奈(プロフ) - Mmさん» コメントありがとうございます！もうすぐラストなので、この雰囲気を保ちつつ納得がいくエンドをかけるよう頑張りたいです。更新も張り切りますので今後もよろしくお願い致します。 (2015年1月2日 15時) (レス) id: 2725121de3 (このIDを非表示/違反報告)
Mm - すごく良かったです!読んでるとき涙がでてきてもう大変でした笑 更新待ってます＾＾ (2015年1月2日 15時) (レス) id: 5a5650f5d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐奈 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e2e95d529a1/
作成日時：2014年9月20日 20時
