首謀者 〜4〜 ページ4
「ねぇねぇ、アズール、金魚ちゃーん。犯人にどんなことして吐かせたわけぇ〜?」
会長が去ってすぐにフロイドがアズールたちに聞いた。
「それは…アズールが…」
「リドルさんっ!言わなくて結構!フロイド、さっさと作業を進めてくださいっ」
「いやぁ、アズールの腕力には驚いたよ」
笑いながらリドルが言った。
「えーっ!絶対オレの方がキツく絞められたのにぃ…」
「おや、僕も力比べしたかったですねぇ」
「ジェイド先輩…本当に怖いから止めてください…」
Aは呆れ顔で言った。
「ふざけるなっ!何の証拠があって言っているんだっ!」
突然隣のブースから大声が聞こえた。
ダリアンが怒鳴っているらしい。
会場が静かになる。
「こんな男なんか知るかっ!」
ダリアンの言葉の後に誰かが話しているようだが内容までは聞き取れない。
「おやおや、やはり一筋縄では行かないようですね」
ジェイドが眉根を寄せて笑う。
「往生際が悪いヤツだ…」
アズールがため息をつく。
「暴れるようなら僕が首をはねてあげよう」
リドルはやる気満々だ。
「ジェイド先輩…なんか、怖いです…。私、怒鳴り声とか苦手です…」
思わずAがジェイドのコックコートの袖をギュッと握った。
それに気付いたジェイドがAの手をそっと握る。
「大丈夫ですよ。ここには来ませんから。それに、何かあってもアズールやリドルさん、セナさんとフロイドまでいるのですから心配ありません。作業続けましょう」
ジェイドが微笑んでくれた。
「……はい…」
「A、俺もいるから安心しろ!」
「えー。ししゃもちゃん全然説得力な〜い」
「おや、僕はセナさんのこと、頼もしいと思いますが」
「ヘヘッ!あざーっす、副寮長!」
みんなの励ましに救われた。
しかし。
「こいつらの自作自演って事だってあるだろうっ!」
ジェイドたちのキッチンの前までダリアンが飛び出してきた。
ダリアンがキッチンを挟んで観客席側にいるとはいえ、大声で怒鳴られAの心臓がバクバクする。
「ジェイド先輩っ!」
Aは作業どころではなくなり怖さのあまりジェイドにしがみついた。
「任せてください。Aさん、セナさんのところへ」
「ジェイド先輩は…?」
「彼を黙らせてきます。セナさんっ。Aさんの側から絶対に離れないでくださいっ!」
「了解ッス!」
「フロイド、行きますよっ!」
「おっけーっ!」
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魅樹(プロフ) - 五月雨さん» 五月雨様 ありがとうございます。いつも読んで頂いてとても嬉しいです。コメントを糧に、これからも書き続けていきます。引き続き読んで頂けたら嬉しいです。 (2023年2月12日 22時) (レス) id: e979216df4 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨(プロフ) - うわぁ こんな展開になるなんて…ほんと涙出てきちゃいました。相変わらず素敵な作品ですねぇ〜これからも体調に気をつけて頑張ってください!あと、夢小説を荒らすやつにも気をつけてくださいね (2023年2月12日 21時) (レス) @page40 id: 5406dac44d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年2月8日 12時