5年経った2人 〜4〜 ページ27
「一瞬で…」
「うん。やっぱシーツは白だよねぇ〜」
「清潔感あるもんね」
魔法でベッドメイキングが一瞬で終わってしまった。
フロイドが掛け布団を捲り、ベッドに座る。
「A、おいで」
「うんっ」
両手を広でたフロイドの胸にAが飛び込む。
フロイドはしっかり抱きとめ、そのままベッドに寝転がった。
「どお？寝心地」
「最高っ…」
「うん。今夜はこのベッドで、いっぱいAを抱くよ〜」
「はいっ！…あぁ、でも、明日の朝、早いでしょ？」
「まぁね」
「せっかく引っ越したのに、一晩しか一緒にいられないなんて…。ちょっと寂しいな…」
「だから今夜いっぱいAを抱くのぉ〜」
「大会に影響しない？」
「明日は移動日だし、むしろ大会で良い結果が出るよ。」
「うん…。応援してるね」
「うん。何かあればこっちに残るマネージャーに連絡してね。すぐに駆け付けてくれるはずだから」
「メグさん？」
「うん」
「良かった〜。メグさんなら安心っ」
「アイツもAといると楽しいって言ってるよ。ここのゲストルームに泊まらせてもいーよ」
「本当に？嬉しいっ」
「オレいなくてもぉ、大丈夫じゃーん」
「フロイド君がいないと寂しいのは変わらないよ…。でも、メグさんと女子会するのも楽しいんだ〜」
「はいはい…。好きなようにこの家使っていーから、アイツにあんまり酒は飲ませんなよ」
「そうだね…。でも私しかいなければ、はめ外すほどは飲まないと思うよ」
「ならいーけど〜」
「……明日の今頃は…、フロイド君はまだ飛行機の中？」
「そーだね〜」
「輝石の国って、飛行機でも遠いんだね」
「闇の鏡なら一瞬で着くのにねぇ〜。めんどくせぇなぁ」
「闇の鏡かぁ…。私も二度目にこの世界に来た時、闇の鏡から出てきたんでしょ？」
「うん。懐かしいね〜…」
フロイドがAを抱きしめてキスをする。
「あれが始まりで…、今がある…」
「そ。Aはずっとオレの側にいる」
「明日からいないけどね？」
「大会の時はしょーがねぇよ。Aだって仕事休みたくねぇんだろ？」
「外国について行ってたら、あっという間に有休もなくなっちゃうし、フロイド君と付き合ってるの、みんなにバレちゃうかもしれないし…」
「そのうちバレるだろ？」
「そう…かもしれないけど…」
「社内でAがオレと付き合ってんの知ってるヤツもいるんでしょ？」
「うん。でも、その人たちは広めたりしない人ばっかりだよ」
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作者名：魅樹 | 作成日時：2023年6月6日 21時
