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毒、弱体化 〜1〜 ページ47

キッチンに行くと、Aがお湯を沸かしてマグカップを食器棚から出そうとしていた。

「う〜んっ…」

背が低くて背伸びして手を伸ばしても棚の上の方にあるマグカップが届かない。

フロイドは黙ってAに近づいた。
そして後ろからマグカップを取る。

「ちっちぇ〜なぁ…」

「フロイド先輩。ありがとうございます…」

「どーいたしまして。後でさ、よく使う食器は低い棚に入れ替えようね」

「はい。あと踏み台があれば…」

「どーせいつもオレがいるから、届かなかったらオレ取るし」

フロイドがそのまま後ろからAを抱きしめる。

「A…」

「はい…」

「A…」

「なんですか〜?」

Aが嬉しそうに返事をする。

「小エビちゃ〜ん…」

「今はAって呼んでほしいなぁ〜…」

「ワガママ〜っ」

「ワガママついでにキスしてくださ〜いっ」

Aが強引にフロイドに向き合うように振り返った。

「どんなキス?」

「えっと…、どんな…んっ…」

フロイドが優しくキスをした。

「A…、本当にキス好きだねぇ〜」

「ダメですか?」

「ううん。いっぱいキスしてあげるよ…」

「お湯が沸くまでで…お願いします…」

「ワガママ〜っ」

そう言いながらも、フロイドは微笑みながらAに優しいキスを長くし続ける。

「そんなに胸押し当ててきてぇ…。オレに襲われたいの?」

「フロイド先輩だったら…、襲われたい…です…」

「怖いくせに…」

「大丈夫…です…」

「でもダメ。まだダメだよ…」

「フロイド先輩から言ってきたのにっ…」

「うん。でも、ダメ〜っ」

「いつだったら良いの?」

「そのうちね〜」

「それじゃ分からないですよっ」

「あ、お湯沸いたよ〜」

フロイドがAからそっと離れようとした。

「ちゃんと、教えてください…」

Aがフロイドの手を掴んで止めた。

「何を?」

「いつ…、その…」

Aが照れくさそうに言葉を選ぶ。

「Aさぁ。キスもオレと初めてだったんでしょ?」

「はい…」

「じゃぁ…、それ以上の事だって、何も知らないんだよね?」

「はい…」

「オレがAの服…脱がせていってさ…、裸にしちゃうんだよ?怖くないの?」

フロイドは真面目な顔をしてAを見る。

「怖くなんてありませんっ」

「オレも裸になるんだよ?」

「それくらいは分かりますよ…」

「まぁね…。その後…、オレ、Aの身体触りまくるよ?」

「………」

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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年4月23日 16時

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