HiGH&LOW THE MOVIE

この街 ページ5

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ーーーDINER ITOKAN

「そういえば…あのクソ刑事、再開発のこと言ってたな。」

いつものようにITOKANに集合し、ナオミのそばのカウンターで料理を食らいながら、ヤマトが話し出す。

「あ…パパもそんなこと言ってた。」
「パパ？」
「いやぁ、うちさ…不動産屋じゃん？周りは都市化が進んでるけど、この一帯だけ昔のまんまだろ？それで最近、この辺の土地の価格が高騰してんだってよ。」
「だからうちの店…立ち退き食らってんのか…」
「…ふざけんな。ここは死んでも渡さねぇから。」

得意げに尾沢が語ると、ヤマトやナオミが続いた。

「まぁ…時代の流れってやつやな。」
「でも、やっぱ寂しいっすよね…俺、この街好きだし。」
「まぁ、俺たちが生まれ育った街だからな。」

ふと頭の中に過ぎる思い出の数々には、俺らだけじゃなくて、いつも、あいつの隣で優しく微笑んでいた彼女の姿もあって。

「…何かが起きようとしている…。無名街で起きたあの爆発といい、DOUBTのやり方といい…今までとはケタが違う。」

今まで口を閉ざしていたコブラが、静かに話し出すと、タイミングを計ったかのように、甲がITOKANへと駆け込んで来た。

「おい！あいつら、また来やがったぞ！」

その声をキッカケに、山王連合会の面々は立ち上がり、店外へと飛び出して行った。

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