十九話 ページ20
「……一郎お兄ちゃんも忙しそう…。」
そう呟きながら一郎を寂しそうに見つめるAちゃん。
「どうしたの〜？そんなに悲しそうな顔して！君は笑顔の方がよく似合ってるよ、ほら笑って笑って！」
「あはは！くすぐったいよぉ〜！」
こちょこちょと、脇腹を擽ぐると
くねっと身体を曲げてきゃははと笑ってくれた。
良かった、笑ってくれて。
やっぱりこの子は笑ってる方がいいからね。
「ねぇねぇ、見て見て！昨日ね、じろーたんにねこちゃん貰ったの！可愛いでしょ？」
そう言って背中に背負っている可愛らしいリュックに付いているストラップを見せてくれた。
ふーーん。
いかにもゲーセンで取ったて感じ。
「二郎たんがAのリュックに付けてくれたの！昨日沢山遊んでくれたりしたの！」
「へぇ〜…よかったね！あ、そうだAちゃん！飴ちゃんあーげる♪♪」
「え！いいの？」
「ふふ、いいよー♪♪はいどーぞ！」
「ありがとう！飴のお兄ちゃん！」
「わぁ、うさぎさんの形だ！」と僕から貰った飴を嬉しそうに受け取ってくれた。
「今食べてもいいよ？」
「これ皆んなに見せる！だからだめっ！」
「！…そっか♪」
可愛いなぁ、なんて思いながらしばらくAちゃんと他愛の無い話をしていると電話を切った一郎がこっちに近づいて来くるのが分かった。
「一郎！電話終わった？？」
「すまん乱数、たった今仕事が入って！しばらく
Aの面倒見てもらってもいいか？」
「ん？いいよ、任せて♪今から行くの？お昼は？？」
「あぁ…すまん、せっかく誘ってくれたのに急ぎの依頼らしくて、今から行かないとなんだ」
「そっかー、残念だなぁ、また一緒に行こうね！」
「お仕事行っちゃうの…？」
「ごめんなA。また後で迎えに行くから乱数の所でいい子にしてるんだぞ。」
Aの頭をワシャワシャと撫でると申し訳なさそうに僕に視界を向け「じゃ、乱数よろしくな」と一言謝った。
「はーいまかせてっ！」
「一郎お兄ちゃん！」
「ん？どうしたA？」
「……お仕事終わったらいっぱいAと遊んでくれる？」
「おう！！約束だ！」
「うん！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪乃(プロフ) - 続き待ってます (10月8日 23時) (
レス) @page40 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 讃良さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コロナに負けずお互い頑張りましょう！！これからもよろしくお願いします！ (2020年8月4日 1時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - とても面白く、ずっと頬の筋肉が緩みっぱなしでした。続きをお待ちしております！体にだけは気をつけて…！ (2020年8月2日 11時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ワロタwwさん» コメントありがとございます！のれからもよろしくお願いします！！ (2020年7月21日 21時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
ワロタww - すごい展開にコメしたくて仕方なくなってしまったwwww初コメここに通ります。面白くて好きです(^-^) (2020年7月12日 22時) (レス) id: 1c977d7f9f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
