十四話 ページ15
「零の奴…よりによってなんで東京にAを連れて行ったんや…」
盧笙から連絡が入り居場所か分かった俺は急いで新幹線に乗り込み東京に向かっていた。
さっきからずっと一郎にも零にも電話を掛けているのに誰にも繋がらない。
こんな事になるんやったらAにGPSでも付けておくべきやったらか？
でも、もし他人にその事がバレたらいろいろ面倒くさい事になりそうやし…。
そもそも、今までは家におるのが当たり前やったから、こんな事になるなんて予想も付かんかった。
俺が甘かったんや…。
『もしもし…』
懐かしい声が耳に届く。
漸く一郎にも電話が繋がったようや。
「もしもし一郎か！？」
『す、すいません簓さん。全然電話に出れなくて…』
「そ、そんな事より、Aは！？そっちにおるんか！？」
『あ、はい。預からせて貰ってます、簓さんにも連絡しようと思ったんですがなかなか繋がらなくて…』
一郎が何か話している様だったが話が全然入ってこない。
早く、Aの声が聞きたい。
東京には、東京にだけは行ってほしくなかった。
なんで、なんで俺を裏切るような行動をするんや…。
Aは俺と一緒にいたくないんか？
落ち着け、大丈夫。
まだ、まだ間に合う、
俺がAを迎えに行って、一緒に大阪に帰れば、またいつもと同じ、生活が待っている。
俺とAと二人で平凡に楽しく過ごせる日常が……。
『今Aちゃんに変わりますね』と電話相手が変わり、俺が今一番会いたかった声に変わる。
『簓お兄ちゃん…Aだよ』
「A…心配したで、、、」
『ご、ごめんなさい…』
その声は不安そうで今にも泣きだしそうだった。
あぁ…可哀想に。
側にいたら、俺が抱き締めてあげたのに。
「謝らなくていいから、一緒に帰ろう…な？」
『でも……』
「今そっちに向かってるから、着いたらまた一郎の兄ちゃんに連絡するな」
『待って！簓お兄ちゃん！』
「ん？どなんした？」
『明日は一郎お兄ちゃん達と一緒にお出掛けするって約束したの、だから今日は帰れないの…』
「…………そか、分かった。ならしゃーないな。
明日の夕方、迎えに行くからそしたら一緒に帰ろうな」
『…うん、ありがとう』
…明日。
明日までAに会えない、一日だけなら大丈夫。
でも、なんや、この胸のざわつきは…。
大丈夫…やろ？
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雪乃(プロフ) - 続き待ってます (10月8日 23時) (
レス) @page40 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 讃良さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コロナに負けずお互い頑張りましょう！！これからもよろしくお願いします！ (2020年8月4日 1時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - とても面白く、ずっと頬の筋肉が緩みっぱなしでした。続きをお待ちしております！体にだけは気をつけて…！ (2020年8月2日 11時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ワロタwwさん» コメントありがとございます！のれからもよろしくお願いします！！ (2020年7月21日 21時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
ワロタww - すごい展開にコメしたくて仕方なくなってしまったwwww初コメここに通ります。面白くて好きです(^-^) (2020年7月12日 22時) (レス) id: 1c977d7f9f (このIDを非表示/違反報告)
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