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012 沖田side ページ14

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「ねぇ、何で寄り道してくの?私の家すぐ隣だよ?」

「……俺の気まぐれでィ」

夜道に、二つの足音が響く。

Aを見送ると言っておきながら、俺は何故か散歩したい気分に駆られAを引き連れ近所の公園へと歩を進めていた。寒さに悴む手のひらをポケットに突っ込んだまま、歩幅を合わせ歩いていく。

「寒い寒い」と連呼するAをチラリと流し見れば、丁度俺の方を見上げていたAとばっちり目が合った。……可愛い。一言では表しきれない感情を噛み締めながら、俺は白い息を吐く。

いつの間にか止まっていた足は自然と公園の中に踏み込まれ、進んでいく。

そこは、いつかの懐かしい公園だった。昔、近所の子供たちと一緒にここで遊んでいた気がする。

「ここ、懐かしいね。昔はよく遊んでたけど、今じゃもう来ないから」

夜だからか、ただ寒いからか。
いつもより幾何声のトーンを落として喋るAは、何だかいつもより大人びて見えた。

Aは、感傷に浸るような表情でブランコのチェーンを握り、ひょいっと飛び乗った。錆びた鉄の音がぎーぎーと辺りに木霊し、耳障りな音を奏でる。……だが、決して嫌なものではなかった。

「……ところでさ、総悟が散歩したいだなんて珍しいね?明日槍降ってくるかも」

「お前ェが珍しくまともな飯作るたァ、明日世界が終焉とか迎えるんじゃねェか?」

「ふんっ、総悟ったら本当にっ!気の利いた言葉の一つぐらい掛けてくれてもいいじゃん!!」

散歩したい気分?
そんなの嘘だ。真っ赤な嘘。

本当は、Aと離れるのが名残惜しくて……側に居たくて。ただそれだけの想いで、我が儘な行動に出たのだ。

「これだから女は扱いにくくて仕方ねェ。そうだな、ンーじゃ……」

夜空によく映えている満月を見上げながら、俺は少しの沈黙を置きこう言った。

「……月が綺麗だな」

もし一歩受け取り方を変えれば、告白の言葉。

曖昧にもそう言えば、Aは口ごもるように口許をムニムニと歪め。目をぱちくりとさせたあと、「良くできましたっ」とふざけた口調でそう言って。

「総悟、私ね……?」

「────何だかお腹減っちゃった!今日はピザマン奢ってよ!」

そんなことかよ……!

思わず身構えていた俺は、心の中でそう一人ツッコミを嚼ました。だが、何故だろうか?


先の一瞬、月光に照らされたAの横顔が。
────とても悲しそうだったのは。


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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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あるの(プロフ) - 銀魂LOVE♪の神紫ダヨさん» コメントありがとうございます!そして返信遅れてしまいすみません!そうですよね、高杉さんはとても魅力的でカッコいいですからね!神威も沖田さんも迷ってしまいますよね(笑)今後の展開も見守ってくださると嬉しいです! (2018年4月23日 20時) (レス) id: 59996c7325 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - インクさん» 返信遅れてしまいごめんなさい!沖田さんにとってはとても美味しいことになりましたね、はい、アニメ銀魂はいつ見ても面白いです…!!!すみません、初の合作ということで至らない点もあるかと思いますが、精一杯頑張っていきますのでよろしくお願いします(*^^*) (2018年4月23日 16時) (レス) id: f6c7f9fb7e (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - …どうしよう、話がわからない…。 (2018年4月22日 22時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
銀魂LOVE♪の神紫ダヨ - あぁいつ見ても晋助様はス・テ・キ♪あっ神威もステキ!かっこいい!(キスなら晋助様と、神威がいい..カナ!? (2018年4月6日 22時) (レス) id: 85fc3d6f11 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 沖田の発言が裏目に...いや、沖田にとっては万々歳か...とりあえずアニメ銀魂見直したら面白かったんでまた見てきます (2018年4月6日 19時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あるの&ピピコ x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年1月7日 12時

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