２度目のらぶこーる【skt】

Honey:1 ページ2

「俺たちさ…別れよ。」



「ごめんな。」



さっき電話で言われたばかりの言葉が脳内で何度も再生される。


「お酒…。」


少しでも気を戻そうと冷蔵庫を開けるものの、中にはおつまみの柿ピーしかない。



肝心なお酒がないとなれば、いくらおつまみがあっても意味がない。



「買いに…行かないと。」



ドアを開けると冬の冷たい空気に身を預けた。



コンビニの自動ドアをくぐると御目当のお酒まで一直線。



２缶取ってお会計を済ます。



「はぁ…。」



コンビニから出てまたため息をつくと、まだ冬のせいか白く息が濁った。



「今夜はやけ食いやけ酒だなぁ。」



と独り言を呟いてみたりも。


私はあまりお酒に強い方ではないけど、いじょうなほどにお酒が大好き。


この前までは彼のために断酒していたけど、こうなったらもういいや。


大人しくお酒に呑まれておこう。


「ふぃ…。ただいま。」


そう言っても答えてくれる人なんて誰もいない。まぁ、それは彼がどうとかじゃなくて元々一人暮らしだからなんだけど。


私は、机にずらりとお酒、おつまみを並べた。



やっぱり一人暮らしは楽だ。この空間(楽園 )は私だけなんだから、怒る人も関係なしに飲むことができる。



それから私は思いっきり伸びをして



「やけ酒じゃあ！！！！」



と叫んだ。



このマンションは一応防音機能が効いているから隣の人には聞こえてないと思う。だからめいいっぱい叫んでモヤモヤした気持ちをスッキリさせた。


「ふふ。隣の人、元気だなぁ。」

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