【忍たま】スノードロップ (ページ9)

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9話ページ9

「じゃあシナ先生、あとは頼む」

学園長先生は近くに座っていたおばあさん姿の山本シナ先生に声をかける。

「はい、行きましょう。天女様」

そういって庵を出て行く。

…まただ。

「あ、あの！」

慌てて庵を出て追いかける。

さっきから私の慌てっぷりを見て笑いを必死に堪えている兵助と勘右衛門は無視しておこう。

あれ？シナ先生は？

私がキョロキョロしているのを見てクスッと笑い

「ここですよ。私が山本シナ、くノ一教室の先生です」

と名乗った。

あ…若い方の山本シナ先生に戻ってる。

近くで見る敵対的な目って…こんなに怖いんだ。

背筋がぞくっとする。

くノ一ってすごい。

それしか頭に浮かばなかった。

「あ…の。」

まだ庵から視線を感じる中、勇気をふり絞って声を出す。

「天女様、という呼び方…やめていただけませんか？」

そういうと、さっきの2人と同じように不思議そうな顔をする。

これってそんな変な事なの！？

「それから、敬語も…先生の方が立場的にも上ですし…堅苦しいというか…」

しどろもどろで説明していると

さっきよりも優しい顔で微笑んだ。

「じゃあ…Aちゃん、でいいかしら？私のことはシナ先生って呼んで」

「…はい！」

改めてシナ先生が付いて来るように言う。

庵にいる先生方にお辞儀をした時にはすこし警戒心が消えているような気がした。