【忍たま】スノードロップ (ページ31)

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31話ページ31

「Aちゃんは仕事早くて助かるよー」

ものの数分でこの打ち解け方。

小松田さんはある意味すごい。

「そんなことないよ、慣れてない仕事ばっかりだし…」

「それでも頑張ってるんだから、僕にとっては充分助かってるんだ」

ふわっと笑った笑顔に悲しそうな目が揺れる。

「…前の天女様は、僕のことを邪魔者扱いするくせに、仕事は一切やらなかった」

ここにいる人から天女のことをちゃんと聞くのは初めてだ。

「小松田さんは邪魔者なんかじゃないよ。」

だって、怖いはずの私に、あんなに丁寧に仕事のことを教えてくれた。

「ありがとう…」

「ねぇ、小松田さん。口に出すのは辛いかも知れないけど、天女がしたことを教えて欲しい。私はみんなの力になりたい。」

小松田さんの優しさにつけ込むようで気が引けるけど

私は知らなきゃいけない。

原因を知らないと何もできない。

ただみんなを怖がらせるだけだ。

「…Aちゃんは今までの天女様とは本当に違うね。」

少し泣きそうな顔をして、私の目を見つめる。

「僕から聞いたってこと、言っちゃダメだよ？…Aちゃんが来る前に、3人の天女がここに来たんだ」

そう言って、ゆっくりゆっくり、忍術学園に起こったことを語り始めた。