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「おい、引き出しの中を見て
足りねえ物を言ってみろ」
言われるがまま
私は引き出しの中を確認する
ティッシュ
コ ンドーム
大人のおもちゃに
ローショ ン
私は風俗で働いたことなんてないし
ましてや、来たことすらない
こんだけの品数があれば
十分なんじゃないかと思った
だか、ここでわかりません
なんて言う勇気はない私は
「つ、爪切りですかね…?」
「爪が伸びたままの状態では
相手の身体に傷をつけてしまいますし…」
ない頭を働かせ
それっぽい答えを導き出した
私の答えを聞いた左馬刻さんは
「ちげえよ」
一言そう呟くと
私の肩を乱暴に掴み
ベットに押し倒した
「さ、左馬刻さん…?」
「世の中にはな、色んな奴がいんだよ」
「人を罵って興奮する奴、罵られ興奮する奴」
「その中でも特に変わった性 癖の奴がいてな」
左馬刻さんは
私の上に馬乗りになると
ゆっくり指で首をなぞっていく
その感覚にゾワっと鳥肌が立った
「人の苦しむ姿を見て興奮する奴だ」
そう言った途端
左馬刻さんに首を両手で締めらる
苦しくて苦しくて
必死に空気を求め息を吸うが
キュウっと声にならない音が
喉から鳴るだけで
もがけばもがくほど苦しくなった
頭に血が上りボーッとする
目には涙が溜まり、何も考えれない
もう無理、
そう思った時
パッと彼の手が離れていった
遮断されていた空気が
急に体内に入ってきてむせ返る
そんな私の姿を見つめ
左馬刻さんは言葉を続けた
「そういう奴らは
女に平気で腹パンだってするし」
「酷ければ部屋が血まみれになるぐらい
悲惨なことをしたりする」
「だから正解は、ゲロ袋だ」
「そんな事され続けたら
誰だって吐いちまうだろ」
そう言うと
左馬刻さんは私の上から降りて
冷蔵庫の中から
水の入ったペットボトルを取り出し
「飲めるか」、と
まだ咳が治まらない私に
ペットボトルを差し出した
そして、また私の隣に座り
不慣れな手つきで背中を撫で
「悪かった」、と呟いた
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