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昨晩の事を思い出し、私は怖くなった。直ぐに逃げなくては行けないと直感的に思った。
掛け布団を素早くめくり、ベッドから降りた。
「っ!」
しかし、両足の裏に痛みを感じそのまま膝から崩れ落ちた。
自分の足を見てみるとそこには綺麗に包帯が巻いてあった。
「ダメじゃないか。昨日、足の裏火傷したんだよ。それに、元々左足が悪かったんだろう?」
「近づかないで!!」
私の足を心配してかこちらへやってこようとする彼は、私の声にピタリと足を止めた。
「僕が怖いのかい?」
「急に知らない人に連れてこられたのに怖くないわけないじゃない!!」
「それもそうだね」
そういうと、私と少し距離をおき、ベッドへ腰掛けた。
「家に帰して。それに、お父さんとお母さんは・・・どうなったの?」
「君のお父さんとお母さんは君も見ただろう?」
「っ!」
「それに、君の帰る場所なんて無いよ。この世界に君の居場所はココだけだ。」
「そんな事ない!家が無くても、学校や、友達がいる!!元の場所に帰して!!」
私は彼の着物に縋るようにしてお願いした。
すると、彼の手が私の頭に伸びてきた。
「だから、Aの帰る場所は無いんだよ。君の居場所も存在もこの世から消えてしまったからね。」
私の頭を撫でる彼の手の優しさとは反対に彼の口から出た言葉はひどく残酷だった。
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冬が一番なCher(プロフ) - 75.さん» この…っ しているよ…! (2017年8月11日 22時) (レス) id: 6e206b5459 (このIDを非表示/違反報告)
75.(プロフ) - 冬が一番なCherさん» フフフ(´^∀^`)フフフ…楽しみにしていたまえ←←←←←←←←← (2017年8月11日 22時) (レス) id: 53e3b94d46 (このIDを非表示/違反報告)
冬が一番なCher(プロフ) - 75.さん» なんだって…最初から狙っていたのかい…?! ちょっとこれは張り付いてないと…楽しみにしてます! (2017年8月11日 10時) (レス) id: 6e206b5459 (このIDを非表示/違反報告)
75.(プロフ) - 冬が一番なCherさん» ありがとう(≧∇≦*)実は椿があの日迎えに来た理由はまだ他にあるんだよ♪これから、過去を少しずつ展開していくから、こうご期待!!←← (2017年8月10日 22時) (レス) id: 53e3b94d46 (このIDを非表示/違反報告)
冬が一番なCher(プロフ) - 寝巻き女子可愛い… 過去のことも壮絶だけどそうじゃなければ椿に会えなかったんだよね 大変だけど よかったって思っています。出会いおめでとう (2017年8月9日 18時) (レス) id: 6e206b5459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:75. | 作成日時:2017年7月29日 23時