25話 ページ26
私がこの世界に来てから数週間。あれから、私が元の世界に帰る方法も分からず、主要キャラと何かしらのイベントがあることも無く。マルコと2人、ひっそりと過ごす日々。
可能ならば元の世界に帰るのが1番いいのだが、生憎と方法が分からないし、帰れないならこの世界で生きていくしかないと割り切らなければいけない。
とにかく、まずはそろそろ調査兵団とエンカウントをする必要がある。どのようにするかは未定だし、どんなアクシデントがあるかも分からないから、マルコにはまだ家にいて欲しいのだが…
「ダメだ。僕も行くよ」
マルコが断固として拒否してくる。いくら私が危険だと言っても、
「危険なのは君も変わらないじゃないか。」
と返ってくる。それはずるい。しかもめっちゃ真っ直ぐ見てくるから私がいたたまれない。眩しすぎ。そして口論(オタクの私にとってはキャラに口答えするなど切腹もの)をした結果。
見事敗退。負けた。完全敗北。
そして今………
「へぇ、今街はこんな感じになってるんだね」
久しぶりに見る街の様子に感心しているマルコを横に、外に出ている。なんでそんなに呑気でいられるの……私はどんなアクシデントがあるかってめちゃくちゃ心配なのに。
「はぁ…とりあえず、どこか出店の方に…って、え！？」
これからのことに頭を抱えながらマルコの方を見た瞬間、私の隣にいるはずの彼の姿は、どこにもいなくなっていた。
「えっ、……、どこに！？」
万が一誰か知り合いに見つかって、顔を見られたら終わりだ。彼は一応マントを着ているから、大丈夫だとは思うけど、あまり期待はできない。
っていうか、これは私がはぐれただけ！？ それともマルコがどっか行っちゃったのかな……
「ま、……お兄ちゃーん！ どこー！？」
設定上妹なので、兄を探して街中を歩く。しかし、いくら探してもその姿が見えることは無い。まじでどこいったんだよ……
歩き疲れてふぅ、と息を吐きながら道路脇にしゃがみ込む。すると、何か大きな影が私にかかった。
「………おいテメェ、こんなとこで何してる」
「…、！？」
突然話しかけられたのと聞き覚えのあるど低音ボイスの衝撃で、慌てて上を見上げる。そこには、逆光により光の深くなった眼光を持つ、鋭い目の人類最強･リヴァイ兵長がいた。
まさか、こんな所で会えるなんて…！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mno(プロフ) - 久しぶりにこれだ！私の好きな作品!となることができました。更新楽しみにしてます (2022年11月5日 9時) (
レス) @page28 id: e30673860e (このIDを非表示/違反報告)
むくろ(プロフ) - これは良い作品の予感、更新楽しみにしてます。 (2022年2月9日 17時) (レス) @page25 id: 174613f474 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヒツギ | 作成日時：2021年8月31日 17時
