Shape.【ポケモン短編 / 原型、時々トレーナー】

【ハッサム】この手はあなたを愛して守るため ◆ ページ8

「ハッサム、今日もバトルお疲れ様」

Aがハッサムに労いの言葉をかける。
ハッサムにとって彼女のその言葉は本当に嬉しくて、どんな相手にだって立ち向かい勝利を収めてくる。

何より、Aの喜ぶ顔。
可愛らしくて、愛おしいその表情をもっと見たい。

その気持ちは、恋情と呼ぶに相応しいくらいだった。


「今、綺麗にしてあげるからね」

バトルで汚れてしまったハッサムのハサミ。
Aがその手入れをしてくれるこの時間は、ハッサムには何度繰り返してもなかなか慣れるものではなかった。

丁寧に汚れを取り除いてくれるAの優しい手。
触れられるたびにどきどきする。

なんだか体温が上がった気がして、その熱を逃がそうと微かに羽根を羽ばたかせる。
Aがどうしたの？と彼の顔を覗き込むと、照れ隠しにふいと顔を逸らすハッサム。

追い討ちのように 可愛いなぁ、なんてAに言われてしまって、熱はとても冷めそうにない。


「…はい、綺麗になったよ」

手入れが終わり、ハサミは普段の輝きを取り戻す。
直後、ハッサムはAをそっと抱きしめた。

本当はもっと早くこうしたかったが、汚れたままの身体でAに触れるのは嫌だった。
大好きな彼女を汚すことになってしまいそうで、Aに抱きつくのは手入れの後と、ハッサムは前々から決めていた。


「ありがとう」

自身のハサミで傷つけてしまわないよう気をつけながら抱きしめてくるハッサムの気遣いを知っているAは、はにかみながらそう呟く。

そして優しく愛でるように、彼の赤い身体を撫でて応える。

ハッサムは目を閉じ、Aの体温を堪能した。


ああ、愛しいひと。

今日も明日もその先も、あなたを愛し守り続けていたい。



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カップ様リクエスト、ハッサム夢です。
恋愛夢小説というご希望でしたので、一途に恋い慕うハッサムとそれに応える夢主をイメージしました。ちゃんと書けてる、かな…？
ハッサムってクールでかっこいいイメージ強いですけど、実は純粋とかだとそれもいいな…と思ってちょっと初心な心情も加えてみました。お気に召さなかったらすみません…
こんなものでよろしければお納めくださいませ。

【アグノム】もしもあなたに触れたなら ◆→←【レパルダス】猫ぱんち！

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