Shape.【ポケモン短編 / 原型、時々トレーナー】

【チリーン】アラーム ページ49

心地よい鈴の音がして、眠りから引き上げられる。
薄目を開けると、朝日が射す部屋。

音の方を見ると、チリーンがこちらを覗き込みながら控えめに音色を奏でていた。

「……チリーン…おはよう…」
Aは眠たそうに手を伸ばして、そっとチリーンを撫でる。
チリーンも返事をしながら、その小さな手で甘えるように彼女の手に ちょん、と触れた。

…可愛い。でも……まだ眠い。

「ごめん、チリーン……もう少しだけ、寝かせて」
そう言って寝返りを打つA。
しかしチリーンは起きてほしいようで、Aの方に回り込み、もう一度耳元で優しい音色を鳴らす。

Aが起きる気配はない。
思い切り大音量を鳴らすこともチリーンにはできるが、それは可哀想だからしないと決めていた。

しばらくAの傍でいろいろ考えた後、ならば自分もと、チリーンは彼女の隣にぴとりとくっつくように身体を横たえた。

そしてAが再度寝返りを打とうとしたところ、自分の隣にある小さな存在に気付く。

自分が寝返りを打ったら、押し潰してしまいそうなくらい小さな身体。
優しく起こそうとしてくれたのに、起きなかった自分に合わせて横になってくれている。

その健気さに、心がきゅっとなった。

「…チリーン」
名を呼ぶと、チリーンはすぐに飛び起きるように宙に浮かび上がった。
Aが起きてくれたことが嬉しいようで、ひらひらとした身体を揺らす。

「もう一回、鳴らしてくれる？」
Aの言葉に もちろんとばかりに声を返し、ゆっくりと、その涼しげな音色を静かに響かせた。

今日も一日が始まる合図。


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チリーンちゃん可愛くて好きです……
なんて愛らしい生き物なんだと思いますね……我が家にも一匹ほしい……
レジェアルのサブクエのチリーンが健気すぎて泣きました。なんなら家に来てほしくなりました。以上。

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