【2話】ニンゲン ページ2
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「お前たちは罪人だ。容赦はしない」
刀を抜くと、大人たちは騒ぎ出した。
さっきまでの威勢はどこへやら、泣き出す者もいる。
騒がれると面倒だ。
すぐそこに尻もちをついていた奴の顔のスレスレに刀を向ける。
悲鳴をあげることもなく、気を失ってしまったようだ。
「おれたちが帰る前に警察に通報しておこうか。多分ここ、違法施設だよ。
ほら見て、この子たちの体…傷だらけだ」
「…お前たち、この大人たちにやられたのか」
『うん…先生たちみんな、おしおきって言ってぼくたちをこうやって叱るの。
でも、前まではこんなことはなかったんだよ』
「前までは？
前までは、どうして平気だったの？」
『前はね、(人1)ちゃんがいたから。
(人1)ちゃんはね、ぼくたちを守ってくれたんだよ』
その(人1)とかいう子供…引っかかるな。
そいつが今回、連れていくやつのことかもしれない。
「今、その子はどこにいるのかな？」
『もういないの。
…もう、お空にいっちゃったの』
そういうことか。
やっぱり俺たちの目当てはその子供のことのようだ。
目を閉じて、集中する。
きっとどこかにいるはずだ…まだこの施設のどこかに魂が縛られているはず…。
「木舌、あっちだ」
「わかった。
君たち、お兄さんたちはもう行くね。
悪い先生たちは連れていかれるから、安心するんだよ」
『うん…！お兄さん、ありがとう！』
子供たちが普段生活している部屋だろうか。
掃除をされた形跡はなく、歩くとホコリが舞うくらいだ。
その部屋の片隅、二段ベッドの下の段。
閉め切られたカーテンを一気にめくると、やっぱりだ。
小さな少女の霊が怯えたように体育座りをしていた。
「…お前が(人1)か？」
コクリと小さくだが、確かに頷いた。
しかし、酷く怯えているようだから説得は木舌と交代することにした。
「お兄さんたちはね、君をお空に連れていく天使さんだよ。
君はもうこの世の者じゃない。
だから、大人しく着いてきてくれるね？」
「…はい」
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くしゃみ(プロフ) - ねむねむさん» ありがとうございます！これからも更新していきますので、読んでいただけると幸いです (2017年10月24日 7時) (
レス) id: 51cd69e18b (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむ - お話見ました。面白いです (2017年10月24日 7時) (レス) id: 7ee805d977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くしゃみ | 作成日時：2017年10月22日 23時
