着実 伍 ページ20
ショッピ君とチーノ君と駄弁りながら歩き続けて数分。私は未だにコネシマの腕の中にいた。
最初は私を急かす為やと思っとったけど、あまりにも長い。今はもうちゃんと歩いとるし、離してくれても良いと思う。
コネシマもさっきからずっと無言やから、多分嫌がっとるんやと思うし.......
何より、ショッピ君とチーノ君の機嫌が段々悪くなっとる。はよコネシマを解放せぇって事や。
『コ、コネシマ、自分で歩けるからもうええで？歩きづらいやろうし.....』
コ「別に歩きづらくないで」
『でもさ、もし他の生徒に見られたら立場悪なるやろ？』
コ「気にせんわそんなの。
何やお前、離してほしいんか？俺はこのままでもええんやけど」
『ふぁ？』
てっきり正反対の返答が来るものと思っていたので、つい喉から間の抜けた声が出てしまった。
お嬢との橋渡しをさせる為とはいえ、こんな私にそんな言葉を投げ掛けるなんて、正気じゃない。
いよいよ本気で明日の地球の心配をしていると、隣を歩いていたショッピ君がふと足を止める。
何事だと立ち止まり振り返ると、街灯に照らされた紫水晶が、コネシマを鋭く睨んでいた。
『ど、どしたんショッピく─』
ショ「何でそんなに仲良くなったんですか」
『え？』
ショ「前まではもっと......
しかもシャオロンさんから聞きましたよ。お化け屋敷の役、らぶらぶ夫婦って。
それやのに、何で２人共嫌がってないんすか」
私とコネシマを交互に見据え、至極真っ当な疑問をぶつけるショッピ君。
確かに私も気になってはいた。私はお嬢の推薦やから受け入れたものの、コネシマはそうやない。最初から乗り気やった。
まさかコネシマに限って、楽しみにしとる訳がないし......
『私はお嬢が推薦してくださったからやで』
コ「別にええやろ何でも。
何やショッピ君、嫉妬か？」
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべたコネシマが、私の体を優しく、しっかりと抱き寄せる。
それを見たショッピ君が、更に眉間に皺を寄せて盛大な舌打ちを鳴らした。
可哀想なショッピ君。大好きなコネシマにからかわれて......
こんな事してまでショッピ君を嫉妬させて、コネシマは何がしたいんやろか。
ショ「A先輩、嫌がらないんすね」
『ちょっと状況が分かっとらんだけよ。
さあはよ帰ろ！お嬢が心配なさる！』
こちらに火の粉が飛んできたので、全力で話を逸らしてコネシマの腕を振り払い、再び帰路を辿る。
ごめんなチーノ君、最後まで空気で。
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水無瀬(プロフ) - とっってもおもしろかったです！最後まで見れないことが悔やみますが、素晴らしい作品を作ってくれたことをとても感謝しています！ (6月22日 14時) (
レス) @page22 id: aa8642c67c (このIDを非表示/違反報告)
フォク - とても面白かったです！打ち切りは悲しいですが、貴方様の作品が大好きです！このような素晴らしい作品を読ませて頂き有難うございました！ (2022年8月14日 14時) (レス) @page22 id: c6c872a89a (このIDを非表示/違反報告)
海月 - 今更ながら読ませていただきました！とっても面白かったです！とっても素敵な作品で、すごく大好きになりました！届かないかも知れませんが貴方様の書く作品がとっても大好きでした！ (2022年5月9日 9時) (レス) @page22 id: a6b4c5f542 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 届かないかもしれませんが、私は貴方の作品が好きでした。打ち切りだとしても貴方様の書かれた作品を読ませて頂き、とても楽しかったです。素敵な作品を読ませて頂きありがとうございました。 (2021年4月18日 19時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
ぴざる - お帰りなさい！帰ってきてくれてすごい嬉しいです！クレアさんの書く小説、とても面白いです！無理しないくらいに頑張って下さい！ (2021年3月22日 16時) (レス) id: 8f43ba0ff3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クレア | 作成日時：2019年11月13日 0時
