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黒鉄side
気づけば病院のロビーで座っていた。
天喰「アイン…」
切島「あ、姉貴！後で飯でも食いに行こーぜ！朝飯も食ってないし、気分転換も必要だろ？」
「うん、そうだね。ありがとね」
自分でもわかるほど中身のない言葉だった。二人は気を紛らわすため色々な話をしてくれる。でも私は、
「うん、そうだね」
としか返せなかった。
そこからどれぐらい時間が経ったのか分からない。消太と緑谷くんが帰ってきた。
しばらく私抜きで四人で話したかと思うと、、
相澤「A、壊理ちゃんが会いたがってる」
そう言われ、私は壊理の病室に来た。
相澤「少し待ってろ」
消太はそう言って緑谷くんと先に病室に入った。
「久しぶりだな、この感じ」
前は壊理に“楽しい”を知ってほしくて色々考えたっけ。
壊理“ちゃんとお姉さんの言う事聞くから、もうやめてっ”
やめろ、今だけは考えるな、
私が怖がる資格なんてない
どんな言葉を浴びせられても、まず壊理にあったら謝るのが先だ
相澤「準備はいいか」
扉から小さく隙間をあけ、声をかけてくる消太。私は大きく深呼吸をした
「うん」
扉は開かれ、太陽の日差しに照らされる小さな女の子と目が合う。だかその顔つきを見た瞬間私の何かが崩れ落ちた。
「…怖いよね、ごめんね。私と帰るの楽しみにしてくれたのに迎えに行ってあげられなかったのもごめん。でもちょうど良かったのかな、私これから忙しくてしばらく会いに来れないの。だからゆっくり体調整えて？壊理ちゃんなら大丈夫。また笑って学校行けるようになるよ。…消太、私帰るから壊理ちゃんのことよろしく」
相澤「おい、まっ、、」
私はそのままくるりと後ろを向き、その場から逃げ出した。
「あんな顔、させちゃいけなかったっ」
恐怖に支配された壊理の顔が頭から離れない。
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作者名：やゆよ | 作成日時：2024年1月26日 15時
