鉄樹、花を開くⅡ【相澤消太】 (ページ12)

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黒鉄side

ドォォン！！

「ゲホッゲホッ」

どれぐらい時間が経った

上からもう色々落ちてきてるし、、

流石に一人でやるには広すぎるか…

瓦礫に挟まれた人を出し、動けない人には、鉄の波を作り出入り口へ運ぶ。この繰り返しだ。

とりあえず、建物に張り巡らせた鉄糸でパッと感知できる生命反応はもう無い

「熱い…」

辺りは炎で真っ赤。時折、ゴゴゴゴと建物が悲鳴を上げている。もうそんなに保たないな

もう鉄分が無い、鉄を回収しよう。そう思い、避難に使ったすべり台に左手で触れた。

ジュッ

「っ、、」

肉が焼かれたような匂いが鼻につき、痛みが走る。だがその火傷はすぐ塞がった。

「超再生か…化け物だな〜、笑」

まあ、多少無理はできるってことだ。私は全ての鉄を回収し、1度外に出て避難状況を確認しに行くことにした

消防「中から人が出てきたぞ！」

ヒーロー「って、あれアイン？！！」

「爆発から何分経った！」

ヒーロー「30分だが、お前血がっ、、」

「どこまで把握してる！」

今は私のことを気にしてる場合じゃない、少し威圧的に確認をとった

今から30分前4階で爆発、店舗が入っていないエリアに爆弾が仕掛けられていたようだ。そして火災が発生。

「中に行かないほうがいい、中には建物から轟音が鳴ってるし、もう崩壊が始まってる。」

ヒーロー「なっ！」

「避難状況は」

消防「駐車場から逃げてきた人もこっちに集めた。職員は全員揃ってる。客に関しては来ていた数がわからん、確認中だ」

「分かった」

？「待って！！中に入れて！！！！」

「…」

私は叫び声がした方に顔を向けた

？「あの子が、あの子がまだ中に！！」

爆発に巻き込まれたようには見えないきれいな身なり。今来たのか？

私はその1人の女性に近づき、話を聞こうとした

「あの、詳しく教えてもら、、、」

女性「ひっ、、」

なんだ、私の焦げた服に驚いたのか？血か？

違う、私を恐れているんだ

「…悪い、私の代わりに事情を聞いてもらえるか。」

ヒーロー「っ、ああ。分かった…」

私はその女性の話を、別のヒーローの後ろで聞いていた