鉄の抹消Ⅴ【ヒロアカ】 (ページ46)

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グラントリノ回想続

彼女の昼食には必ずこれがついていた

「またそれか？」

グレース「もちろん、ヨーグルトとプルーンは必須だよ。なんなら毎食食べてる」

「そうか」

儂は彼女についてまわっていた

グレース「トリちゃん！そっち任せた！」

「分かった」

だからこそ分かる。

グレース「よくやった！」ヨシヨシ

彼女は強すぎた

グレース「ん？なんでそんなに強いのかって？？そりゃ子供の頃から死にそうになりながら訓練してるし、命かけてるからね！」

このときはまだ意味がわからなかった。

全てを知ったのは、お互いにプロヒーローになりベテランと言われるようになった頃。

グレース「ゲホゲホッ！」

「グレース！！」

話を聞いてみれば、莫大な力の代償に己の命をかけていたという。

まさに、“命をかけて”戦っていたんだ。

子どもの頃から公安で訓練を受け、この国は彼女からの恩恵を享受し、運営されていた

「死ぬまでそこに縛られているつもりなのか」

グレース「…そのつもりはなかった。でもね、愛する我が子のために、私はこの社会を少しでも良くしたいの」

彼女は下腹部に優しく手を添えていた

「おめでたか！」

グレース「うん、相手は任務で知り合った政治家一家の次男、黒鉄さん。すごく優しい人なんだ」

儂が彼女にあったのはこれが最後。

今から30年ほど前の話だった。

〜回想・終〜

相澤side

山田「それほどのヒーローを俺達は知らなかったのか？？」

塚内「彼女はビルボードチャートをずっと辞退し続けていたんだ。そして自分の担当地域のヒーロー活動と、公安としての任務以外受けなかった。だから担当地区以外ではあまり知名度が上がらなかったんだよ。」

「それからグレースは、、」

グラントリノ「音信不通。そもそも子供が無事に生まれたかも分からんかった。…ただ、15年前、お主等の体育祭をたまたま見てな、、アインにどこか、グレースを感じた。他人の空似かと思っておったが、、まさかな」

山田「プルーンとヨーグルト。まるっきりアインじゃねぇか」

グラントリノ「…ああ、よく似とる。じゃが、それは過去のこと。今大事なのはそのグレースがなぜ、アインの中に居るのか、だ。」