参加する利点【八岐大蛇】 ページ39
タチアオイ出版で、男_____八岐大蛇は、着物姿で、説明を黙して聞いていた。
会議が終わり、腰の刀に手を置いて、ぼそりと呟く。
「原本を届ける……つってもなぁ。あいつら何言ってんだよ。
霧は火で晴れる?人口消霧?なんだそりゃ。もっと分かり易く説明しろよ。
まず、いやほん?とかいうこの紐から訳分かんねーんだよ」
こいつら、そんな難しい事を知ってるなら俺がずっと昔に居た妖怪だって分かってんだろ。
このみょうちくりんな、けいたい?とか言う箱の使い方すら分からねー事もわかるだろ。
もっと昔の時代の妖怪にも優しくしろよ。
俺は他の奴らと違って、現代に来てからも鳥食って寝てる記憶しかねーんだよ。
現代の文化なんて分からねーよ。俺は純日本の妖怪(元神)なんだよ。
こちとら雨乞いで生贄出されたり、姥捨てとかが有った時代に生きてたんだよ。
あと、土地神の副業で水神やってた俺に生贄出されても知らねーよ。普通に無理なんだよ。
雨乞いするなら他の神に頼ってくれよ。
て言うか、この、がらけー?とかいう奴も逆向きに開けただけで折れるんじゃねーよ。
あの時の憐みの視線は忘れねぇ。今度絶対殴る。
とか、色々愚痴ったが……まぁ、もうその事は置いてく。
不本意だが、恨み辛みを上げればキリが無い。
それよりも、だ。
今回、俺が参加する利点が何かあるか?
前回は気紛れで参加したが、今回は気も向かない。
俺は困っている奴に手を差し伸べる聖人では無い。
というか、普通にかぐや姫の物語の奴らと面識が無い。気まずい。
俺は知っている。面識のない奴に、急に接触を試みれば嫌われる。
俺も嫌いだったし。主に須佐之男命とか須佐之男命とか。
……だが、例の如く作戦に組み込まれていたし。やるしかないのだろうか。
「……やるかァ。メンドクセェけどな。
酒呑童子は一体何してんだ……ずっと無視決め込んでんじゃあねぇか。
作戦通りってのが気に食わねぇなぁ……だが、まぁ、しょうがねぇか」
今から他のを考えんのはめんどくせぇし、と呟いて、いやほんを受け取って、作戦通りに動く。
受け取るついでに使い方も教えられた。屈辱。
偽物の原本も受け取ったが、こいつは猫井が霧で作ったらしい。
器用なもんだな、と思うが、これ位は普通ですよと言われた。
なんか嘘くせぇ奴で、こういう奴らは苦手だ。腹黒そう。
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あぷり(元はる櫻)(プロフ) - 続編で更新します (2017年12月16日 17時) (レス) id: 1e40ca4b4e (このIDを非表示/違反報告)
総悟13@サブ垢(プロフ) - 終わりました (2017年12月16日 14時) (レス) id: 296183b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
総悟13@サブ垢(プロフ) - 更新します (2017年12月16日 14時) (レス) id: 296183b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
ツバサ(プロフ) - 総悟13@サブ垢さん» 遅くなってすみません、終わりました。 (2017年12月16日 13時) (レス) id: 0d08c1bb88 (このIDを非表示/違反報告)
梨紗(プロフ) - http://uranai.nosv.org/u.php/novel/e071ba2eb19/ 続編です。皆様の予約が終わり次第関連付けしますが、もし足りなくなった場合にはこちらに。 (2017年12月15日 19時) (レス) id: d43f25135a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨紗 x他15人 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年12月3日 18時