砂糖 （zmem）微ヤンデレ ページ1
em視点
私とゾムさんしか居ない静かな図書室の中、普段なら嫌なこの静けさも、彼と一緒なら何故か楽しく感じてしまう。
『…ねぇゾムさん、砂糖って燃えた後、どうなるか知っていますか？』
紅茶を注ぎながら私がそう聞くと、ゾムさんは首を傾げる。
zm「砂糖…？砂糖って燃えるんか、初めて知ったわ…どうなるん？」
『…砂糖というのは、初めは溶けるんです。皿の上で、白くて、光に照らされて輝いて、とても美しい姿は消えて、熱に侵されてドロドロに溶けて溶けて…汚い茶色に、元の姿は想像すらできないほど醜くなるんです。』
私はそう言いながら、椅子に腰掛け、紅茶の中に砂糖をポトポトと入れる。
zm「ふーん…不思議やな、その後はなんか変わるん？」
『その後は…真っ黒な、炭の塊になるんです。そして、最期にはその炭の塊も崩れて消えて、無くなるんです。』
そして私は、紅茶に入れた砂糖を掻き混ぜる。掻き混ぜて、掻き混ぜて、砂糖が見えなくなるまで、グルグルと混ぜる。
zm「おもろいなぁ！凄いなエミさん、博識やなぁ…」
…やめてくれ、そんなキラキラとした目で私を見ないでくれ、私は博識なんかじゃない、凄くもない…私はただ、恋という熱に侵された、醜い醜い、砂糖なんですから…
zm「なぁなぁ、他にはなんかないん？！そういうリカ？の話！」
『ふふ、沢山ありますよ。次は…デンプンが燃えた時の話でもしましょうか。』
zm「やった！ありがとなエミさん！」
ｯｯ……ごめんなさい、ゾムさん、こんな、こんな醜い感情を持ってしまって…美しい貴方を、私が、汚してしまう……ごめんなさい、ごめんなさい…
私はゾムさんと話ながら、心の中で謝り続ける。しっかりと、顔には弧を描いて…
…ゾムさんが、まるで玩具を見る子供のような弧を描いた事には気がつかないまま
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梨ちゃ(プロフ) - とても面白かったです♡頑張ってください♡ (2022年3月2日 13時) (
レス) id: f59c2df056 (このIDを非表示/違反報告)
リクくん(プロフ) - 笹人間さん» お帰りくださいませご主人様 (2021年12月7日 17時) (レス) id: dbe7c59f43 (このIDを非表示/違反報告)
笹人間 - 初めまして！！とてもいい作品ですね(わーーーーーい) (2021年12月7日 13時) (レス) id: 4b54789b87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リクくん | 作成日時：2021年4月22日 17時
