【Free!】一歩ずつ、君に近づいていきたい… ３【松岡凛】

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『ちょっと！凛！どこ行くの？！』




何を聞いても無言の凛。




連れてこられたのは大学から少し離れた小さな公園。




初めて入学して、たまたまオーストラリアから一時帰国した凛と訪れたことがあった。




『ここ…』




凛が立ち止まり、こっちを振り向く。




『もーなんなのよ…』




凛「あんなところだと雰囲気もなんもなくなるから。」




なんの話をしているのかイマイチわからない。




凛「ずっと待たせちまった。何度も泣かせちまった。謝りたいことがたくさんある。

だけど今一番言いたいことは、謝りたいことじゃねぇ…






俺、プロになれるんだ。」





凛の言葉で周りの音が聞こえなくなる感じがした。





凛「だからこれを言いに来た。」




すると凛はポケットから小さな箱を取り出して跪く。




そんな凛にビックリして固まってしまう。




な、何してんの？！




凛「…俺と結婚してください。」




真剣な顔の凛。




顔を赤くしてしまいそうな行動なのに、そんなのも気にしてられないほど、凛の言葉が頭に響く。




結婚…



ずっと待ってた。



ずっと望んでた。



高校生の頃にした約束が今やっと果たされる。




気付けば私は涙を流していて…鼻声だろうと気にしないで返事をした。




『こんな私でよかったら…お願いしますっ』




その時の凛は、今まで見てきた中で一番カッコよかった。

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