54.助けて ページ8
真っ暗で、いくら歩いても壁のようなものには辿り着くことも出来ず、暗闇は続く。
歩いても体が温まることは無く、だんだんと手と足の先から感覚が鈍くなってきた気がする。
先程から若干だがものが壊れるような音が遠くから聞こえてくるような気がするが、それがどの方向から聞こえてくるのかも分からず、自分がいまどの方向を向いているのかも分からなくなってくる。
とうとう足が止まり、その場にしゃがみこむ。
___寒い
___怖い
不安で押しつぶされそうになる。
〈…〜っ!〉
誰かの声が聞こえたような気がして、膝に埋めていた顔を上げる。
その声は右からなのか左からなのか、それとも上からなのか…どこからかは分からないがだんだんとハッキリ聞こえるようになってきた。
〈Aー!!〉
『…九太、』
聞き間違えなんてしない。九太の声だ。
九太の声に混じって微かだが女の子のような声も聞こえる。
九太が、呼んでる。
しかし辺りを見渡しても彼の姿はない。
『…たすけてっ』
『助けて九太っ!!』
55.ただ一点だけを見極めろ(九太side)→←53.大切な人(九太side)
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アコ(プロフ) - (名前)アリアさん» コメントありがとうございます!書かなきゃと思っていたので勢いで作ってみました。クオリティは高くないですが良ければよろしくお願いします (2021年7月10日 1時) (レス) id: b7dc70b3b5 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)アリア(プロフ) - すいません。完結しているのにあれなんですが、一郎彦編作って欲しいです。お願い致します (2021年7月9日 22時) (レス) id: 6a52b1fa20 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - 九太に惚れすぎてやばい(;ω;) (2021年4月3日 21時) (レス) id: 2412f61ab0 (このIDを非表示/違反報告)
なん - めっちゃくちゃいい話でした泣 (2020年1月31日 1時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)
杏彩(プロフ) - 親の前で号泣しちゃってヤバかった。最高。 (2020年1月6日 22時) (レス) id: 850c5cb3a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2019年9月2日 22時