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49.きゅう、た ページ3

始まりの合図が会場に響いたと同時に、熊徹が猪王山の方に向かって走り出した。



そしていきなり大きくなって猪王山に殴りかかった。



最初から全力で向かっていった熊徹に、隣にいたロウさんが「スタミナ考えてんのかあの馬鹿」と呟く。




熊徹に吹っ飛ばされて壁にぶつかる猪王山。

しかし何事も無かったかのような様子で戻ってきた。

そして熊徹に向かって刀を構える。



そんな猪王山に熊徹は何度も突進を試みるが、華麗に何度も避けられてしまっている。



熊徹の全力は最後まで続くわけもなく、何度目かの突進の後に元の姿に戻ってしまった。



そのタイミングで、次は猪王山のが突進する番。



刀を直していた隙に突進された熊徹。

その影響で刀が遠くへ飛んでいってしまった。




慌てて取りに行こうとするが、その間に猪王山が立ち塞がる。



そして突進してくる猪王山を避けることが出来ずに、何度も攻撃をくらう熊徹。


最後は真正面からぶつかられ、地面に叩きつけられた。



もう勝負が決まったかの盛り上がりを見せる観客席。


そんな中、私は無意識に両手を握りしめていた。



「一つ、二つ…」とカウントが始まる。


本当にこのまま勝負が決まってしまうのか。



熊徹が負けてしまうのか…。



そして8まで数えられたその時…



二「九太!」



そんな二郎丸の声が聞こえてハッと顔を上げる。



みんなの視線を追ってみると観客席の最前列の壁に上がり立っている九太がいた。



『きゅう、た…』




狼「あ、おいA!」




ロウさんが呼ぶ声は聞こえていたけど、私はその場で見ていることなんてできなくて、人々の間をぶつかりながらも移動して九太の元に向かった。

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設定タグ:バケモノの子 , 九太 , 一郎彦
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アコ(プロフ) - (名前)アリアさん» コメントありがとうございます!書かなきゃと思っていたので勢いで作ってみました。クオリティは高くないですが良ければよろしくお願いします (2021年7月10日 1時) (レス) id: b7dc70b3b5 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)アリア(プロフ) - すいません。完結しているのにあれなんですが、一郎彦編作って欲しいです。お願い致します (2021年7月9日 22時) (レス) id: 6a52b1fa20 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - 九太に惚れすぎてやばい(;ω;) (2021年4月3日 21時) (レス) id: 2412f61ab0 (このIDを非表示/違反報告)
なん - めっちゃくちゃいい話でした泣 (2020年1月31日 1時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)
杏彩(プロフ) - 親の前で号泣しちゃってヤバかった。最高。 (2020年1月6日 22時) (レス) id: 850c5cb3a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アコ | 作成日時:2019年9月2日 22時

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