57.蓮 ページ11
冷えていた体がだんだんと温かくなるような感覚で目が覚めた。
九「A！大丈夫か？」
『…九太』
私の背中を支えたまま顔を覗き込むようにしているせいか、かなり近くに九太の顔がある。
その表情はとても心配そうで、その顔を見たときやっと自分が一郎彦の闇の中にいたことを思い出した。
『助けてくれたの…？』
九「あぁ。もう大丈夫だ。一郎彦もきっと…」
その言葉を聞いてとてもほっとした。
安心からか涙が出てきて、見られないように九太の肩に顔を埋める。
そんな私に何も言わずに九太は背中を撫でてくれた。
『ありがとう…っ』
九「Aの声、ちゃんと聞こえた」
その言葉にハッと顔を上げる。
そんな私の顔を見て、少し驚いた表情をした九太だったが、直ぐに小さく笑って私の目元を親指で優しく撫でた。
あ、せっかく涙隠せたと思ったのに。
九「A、俺の本当の名前…蓮って言うんだ」
"私、詩乃！あんた名前は？"
"…言わねえ。個人情報だ"
"難しいこと言うなぁ…"
懐かしい会話を思い出して笑うと同時に、また涙が零れた。
『何よ今更…』
蓮「ごめん。でも伝えておきたかった」
涙を拭おうと目を擦れば「腫れるぞ」と手を止められた。
涙くらい拭わせて欲しいと蓮の方を見れば予想以上に近い顔。
そのままだんだん近づいてきた蓮に思わず目を瞑ると、目元に何か柔らかいものが触れた。
『…え、』
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アコ(プロフ) - (名前)アリアさん» コメントありがとうございます！書かなきゃと思っていたので勢いで作ってみました。クオリティは高くないですが良ければよろしくお願いします (2021年7月10日 1時) (
レス) id: b7dc70b3b5 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)アリア(プロフ) - すいません。完結しているのにあれなんですが、一郎彦編作って欲しいです。お願い致します (2021年7月9日 22時) (レス) id: 6a52b1fa20 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - 九太に惚れすぎてやばい(;ω;) (2021年4月3日 21時) (レス) id: 2412f61ab0 (このIDを非表示/違反報告)
なん - めっちゃくちゃいい話でした泣 (2020年1月31日 1時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)
杏彩(プロフ) - 親の前で号泣しちゃってヤバかった。最高。 (2020年1月6日 22時) (レス) id: 850c5cb3a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アコ
| 作成日時：2019年9月2日 22時
