幼馴染【2】 -S and Ki-

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ゆっくり身体が離された。

温もりが離れていく。



「ごめんね。
困らせるようなこと言って」



しんみりした重い空気を変えてくれたのは彼。


なんでも任せっきりでダメだなあって思ってたのに、そんな事まで任せるなんて…




「帰ろっか？」

「はい」




予定よりも早くお店を出ることにした。


このままここに居ても、
気まずくなるのは分かりきってたから。



.


「本気で好きだから、そんなすぐには忘れられないけど応援してる。」


こんな状況でも家まで送ってくれた北山さんが、
去り際にそう言ってくれた。



「北山さん…」


「もう電話もメールもしない。
ありがと。すんっごい楽しかったよ。」


「はい…わたしもです」


「じゃあ、頑張ってね」




ポンポンって頭に乗せられた手があまりに優しくて、私はまたその場で泣いた。

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