2度目の初恋を君と (ページ18)

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太輔先輩が隣でくすっと小さく笑ったあとは、

たわいもない話で、
穏やかな時間が流れていった。

初めはガチガチだった私も、

優しい話口調に安心して、
次第に緊張も解けていった。

「Aちゃんが良かったらさ、また来てほしいな。
早い時間に」

「…はい」

「ありがと、待ってる」

極上の笑顔とともに、
私の頭には優しく手が降りてきた。

「LINE聞いていい？」

「はい…」

アルコールなんて一滴も飲んでないのに、
酔わされたみたいにぼーっとする。

なんとなく現実じゃないみたいな。

QRコードを読み込んだ私の携帯は嬉しそうに、
太輔先輩へと繋がるアイコンを映し出していた。

「やった」

なんて言って笑ってる大輔先輩。

今までは大人で。紳士で。

なんて、そんなステキなイメージしかなかったけど、意外と子どもぽいところがあるらしい。

私とLINEを交換したぐらいでやったって言ってくれる太輔先輩が嬉しくて、なんだか照れくさくなる。

せっかくつまらずに話せるようになったのに、
また逆戻りだ。

はずかしくて、顔さえもあげられない。

「Aちゃーん？おーい」

そんな照れた私を見た大輔先輩は、
からかって顔を覗き込んでくる。

「いやっ、見ないでくださいよっ」

「いやだね～」

必死に見ようとする太輔先輩と、

必死に見られまいと隠す私。