2度目の初恋を君と (ページ15)

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「気合入ってるじゃん。可愛いよ」

そんな梨花の第一声に背中を押されたように、
コンビニに向かう道では自然と背筋が伸びた。

あと１つ。

すぐそこの角を曲がればコンビニが見える。

2人とも気づかない間に早足になっている。

「なんか緊張する」

「大丈夫大丈夫。
A可愛いんだから」

玉森くんのこと好きなんてひとことも言ってないのに、私の気持ちなんてわかりきってる梨花にもう一押しされて、角までの最後の一歩踏み出した。

「あ！梨花！A！」

姿が見えた瞬間すぐに、
駐車場にいたみつ先輩が気づいてくれた。

「みつ先輩～！こんにちは！」

一目散にみつ先輩の元へと駆け寄って行く梨花。

可愛いなぁ。梨花。

駆け出した梨花に遅れをとった私はというと、
どうすることもできずその場で立ち尽くしていた。

さりげなく見渡しても玉森くんを見つけることはできない。

まだ来てないのかな。
せっかく早く来たのに。

少しがっかりしていると、

後ろから肩を叩かれた。

「Aちゃん？」

「え！？」

大きい声を出して驚いてしまった。
あまりの驚きに体ごと一歩下がる。

「1人？」

「た、たい、太輔先輩…」

「ん？」

「ひひひ、ひとりです」

「あっちで喋ろ？」

「は、はいっ」

振り向いた先に居たのは、
まさかまさかの太輔先輩。

いつも挨拶を交わす程度で、
ちゃんと話すのは初めてだ。