18話 ページ20
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『…結構早いな。』
隣でココアを冷ましているかがみクンには聞こえないようにそう呟く。
もう、戻りかけているということに気づいたのはマグカップを握る右手が少しずつバグのように消えていっていたから。
私はこの世界にいてはいけない存在であることを知らせているようだ。
yrm「？…Aさんはこれからお仕事？」
かがみクン"には"聞こえていなかったがれいクンには聞こえていたようで食器を洗う手を止めそう聞いてくる。…よくその状態で聞こえたものだ。
別に仕事ではないがこの店から出る口実にするためそういうことにしておく。
…としたのはいいものの私を見て申し訳無さそうにしている少年にはどのように反応したら良いのだろうか。
kgm「すみません…私が、止めたせいで…。」
『お供させてもらえて私は嬉しかったんだけどな？それに私、LIMEの友達今日一人増えたんだよ、凄くない？』
kgm「!!それなら冬樹とれいさんにも…！」
hks「僕たちはいいよ。僕たちにAさんのこと取られたくないでしょ？」
kgm「なっ…!?」
「子供扱いしないでください!!」と怒りながらも大人しく冬樹クンに頭を撫でられているかがみクン。れいクンもそれを見て楽しそうに目を細めているので抜け出すなら今がチャンスであろう。
ボロボロと崩れ始めた右腕を隠しカウンターにお金を置いてカフェを出た。
一応気配も足音も消してきたからバレていないはず。もうすぐ今日関わった人たちが私のことを忘れ始める時間だろう。
右手を空にかざし目を閉じる。
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『ただいまー。』
あの騒がしかった大通りとは打って変わって今は静かな城。
こっちの世界ではあの追いかけっこからどのぐらい経ったのだろう。
まぁ、どうでもいいか。
knmc「あ、おかえりなさい。」
結構広いんですね、この城。と加えて言ってくる剣持クン。
入口付近に大の字に寝そべりぼーっとしていた私は人がいたことに驚き立ち上がる。
狐はまだ術を解いていないのか…気配を探知できていなかったことに気付いた。
knmc「そんなところで何してるんですか、早く来てください。」
あぁ、そうか。また違う世界に飛んでしまったのかもしれない。
…じゃないとこんなに悪い笑顔の剣持クン見る機会ないから。
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現実逃避中のツバメ(プロフ) - あさきさん» コメントありがとうございます！更新頻度は低いと思いますがこれからも楽しんでいただけると嬉しいです！ (2月20日 20時) (
レス) @page3 id: 4a39f56e37 (このIDを非表示/違反報告)
あさき(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い！！！更新楽しみにしてます！！ (2月19日 14時) (レス) @page4 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：現実逃避中のツバメ | 作成日時：2024年2月10日 21時
