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「まぁ、言伝は以上だ。後は私が話したいことがある」
「珍しい」
「単刀直入に言うが、神に愛されるとはどんな気分だ？」
何も言えない。彼女の言いたいことがひとつもわからなかった。神？なんでそんなにも大袈裟な話が出るのだろう。否、分かっているが否定するしか無かった。
「ふむ。黙秘か。それはそれでいいだろう」
「……何が言いたいの？私たちそこまで仲良かったっけ」
「今、君の手に触れれば私は君に依存し、愛し、仲良くなろうと努力するだろうね」
そう言って彼女は不敵に笑う。この人は私のどこまでを知っているのだろう。なぜ、全てを見透かされているように思うのだろう。私の背に冷たい汗が伝った。この人が、怖い。
「質問を変えて、もっと直接的に聞こう。戦場の誘惑とは君のことだな？女憲兵」
心臓が暴れる。そんな異名もう二度と聞きたくはなかった。そもそも知る人なんていないと思っていた。生まれ故郷とこの荘園は遠く離れていたはずだから。
なのに、なぜこの人は知っているのか。
上手く言葉が発せるようになるまでに私は叫んでいた。
「出てって！」
「いや、まだ話があるんだが」
「うるさい！うるさい！あんたの顔なんて見たくない！出てけ！今すぐ！！二度と顔見せないで！」
金切り声に近い叫びに彼女は少し困惑した表情を見せた。部屋の外からは何だ何だとがやのような声が聞こえる。もしかしなくても私の叫び声を聞いて来てくれたのだろう。
私はよろよろと扉まで歩いた。薄く扉を開くと広間にいたであろうエマやエミリー、トレイシーやエリスさん、フィオナ、イライ。他にも何人もの人達が私の部屋まで心配してくれたらしい。
「大丈夫かい？A？頬も腫れてるし……」
イライが私を支えるように腕を差し出す。
「私、この人が怖いの！意味がわからないことを言う！虐めるの！助けて！近付かせないで！」
叫ぶと彼らの視線は呪術師に向けられる。明らかな敵意が牙を剥きエリスさんが奴の身体を羽交い締めにして部屋を出ていった。
イライは困った顔をして私をベットにうつす。出てくる涙をハンカチで拭い私の背をさする。トレイシーも手を握って私が口を開くまで黙っていてくれる。
こんなにも嫌気が差していた体質に感謝したのは初めてかもしれない。
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とびこ(プロフ) - 焼きそばパン粉さん» めっちゃ嬉しいです！最近全体的に更新滞ってましたがまた機会を見つけて作ろうと思います！ありがとうございます！ (5月31日 22時) (
レス) id: a150e1a772 (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - ここまで一気見しましたが、とてもおもしろい物語でした！特に女性ハンターやサバイバーとの絡みがとても好きで、ハンター問わずの女子会とか飲み会とかもっと見たいなと思っていたんです！もし、作者様のお時間がお有りでしたら、番外編！とても楽しみにしています！ (5月29日 15時) (レス) @page45 id: a4641315f9 (このIDを非表示/違反報告)
とびこ(プロフ) - 黒猫山さん» 毎パートコメントいただけて嬉しかったです。ずっと応援していただいてありがとうございます！次に行くか続編に行くかまだ決め兼ねているのですがそう言っていただけるだけで嬉しいです。 (2023年4月26日 8時) (レス) id: a150e1a772 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫山 - 完結してる！おめでとうございます！別の小説とか書くのであれば応援してます！ (2023年4月26日 6時) (レス) @page45 id: 3a62e4e3a3 (このIDを非表示/違反報告)
とびこ(プロフ) - 黒猫山さん» いつもコメントありがとうございます！！頑張ります！ (2023年4月14日 20時) (レス) id: a150e1a772 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とびこ | 作成日時：2023年4月13日 6時
