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「イライ、ちょっとおかしくない？」
マーサが一台解読を終えて僕の元へやってきた。訝しげな表情をして同じ解読機に少し触れる。
「ハンターが一向に現れないことだろう」
「えぇ、それにAからのチャットがない。勿論慣れてないから一概におかしいとは言えないけれど……」
ここにいないナワーブも定期的に解読機の進捗を送ってくれている。もちろん僕もずっとここを解読していてもう直ぐに終わりそうだ。
つまり、ハンターと接触しているのはAということになる。
「それにゲーム開始時に上がった煙も気になるもの。あなたの梟で彼女の様子見られないかしら」
「あぁ、いつも通りレオが気づかれないよう優鬼してくれているだろうけどね」
そう言いながら肩に乗せたフクロウを空へ飛ぶように促す。少し目を伏せて梟との視界が重なることまでじっと待つ。空を飛ぶ彼が急降下し始めたということは彼女を見つけたということ。目を凝らしてみるとそこには必死な表情で逃げている彼女とそれを嬉々として追うリッパー。
想定していた状況とは一切違う。背を伝う汗が何よりも冷たく感じた。
リッパーが大きく爪を振りかぶったところで梟に彼女を守るように指示をする。
梟は小さな悲鳴をあげて爪を受けてくれたが、遅れて放たれた霧が彼女の背を大きく傷つけた。
「ありがとう……これは、まずいな」
肩に帰ってきた梟を一撫でしてマーサに向き直る。もう暗号機を解読しきっていて僕が口を開くのを待っていた。
「ハンターはリッパー、チェイスはA」
見たままの状況を淡々と告げていくと彼女の表情は困り顔からどんどんと青ざめていく。八の字の眉が一層に下がっていき目には涙が溜まっているように見える。仲間思いの彼女のことだ。抱かなくてよい罪悪感を抱いているのだろう。
「どうしよう……リッパーが優鬼なんてするわけないわよ！」
「君は、救助にいく準備をしていてくれ」
僕は梟を一度守るために使ってしまって梟の体力が無く解読しかできない。彼女らに頼るしかないのだ。
ナワーブは苦手な暗号機をゆっくりと回しており恐らくこの状態に気がついていないだろう。
暗号機はあとこの1つだけだ。
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とびこ(プロフ) - 黒猫山さん» 初コメありがとうございます♪そんなふうに言って貰えたなら本当に嬉しいです。これからも更新していくと思うのでよろしくお願いします！ (2023年3月31日 12時) (
レス) id: a150e1a772 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫山 - 更新お疲れ様です！朝からいいもの見れた気がする…。あと初コメでした！応援してます！ (2023年3月31日 7時) (レス) @page37 id: 3a62e4e3a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とびこ | 作成日時：2023年3月31日 5時
