恋の歌 弌 ページ2
『花宮君』
彼の名前を呼んでみる。
誰もいない教室で変に大きく響く声も、私にしか届かない。
そっと彼の机に手を掛けて。
こんな地味な女子に好意を寄せられても、花宮君は気持ち悪いとしか思わないんだろう。
花宮君の本当の性格は知っている。
それを含めて私は彼が好き。
好き、と伝えてみたいとは思わない。
ただのクラスメイトとしか認識されていないだろうから。
プラトニックラブ、最近倫理の授業で習った。
まさに私が花宮君を思っていた気持ちそのもので。
見ているだけで私の心は満たされる。
でも、今は違う。
1年生の時はそうだったのにな。
どうして欲なんか出てしまうんだろう。
こんな女が、花宮君の隣にいようだなんておこがましい。
どうして、好きになってしまったんだろうか。
好きにならなきゃ苦しまずに済んだのに。
『………ふふ』
こんな台詞、脇役の私には似合わないよね。
こういう言葉は可愛い小説のヒロインが使う言葉。
私には程遠い。
『あ、そうだ』
落窪物語を返しに行かないといけなかったことを思い出して図書室に向かった。
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JACK(プロフ) - ロザリーさん» ありがとうございます!!!黒バスはアニメも漫画も終わってしまって思い出しながら調べながらやっていて更新が遅れています。すみません…絶対に停止はしないので今後ともよろしくお願いします!! (2017年9月27日 22時) (レス) id: 57fecd335a (このIDを非表示/違反報告)
ロザリー - めっちゃ面白いです!!更新楽しみにしてます!! (2017年9月27日 21時) (レス) id: 8b55956d35 (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - 黒龍っちさん» わぁあコメントありがとうございます!!とても嬉しいです!!黒バスは少し前に終わったので書くの難しいですが頑張ります!ありがとうございました!! (2017年8月10日 21時) (レス) id: 8f79e7693a (このIDを非表示/違反報告)
黒龍っち(プロフ) - すっごく面白いです!更新頑張って下さい! (2017年8月10日 21時) (レス) id: 1d4387f259 (このIDを非表示/違反報告)
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