雄英への襲撃� � ページ26
「じゃ、行ってくる」
いつものマスクをつけて死柄木弔は黒霧のワープに包まれて出かけて行った。
「弔君1人で行っちゃったし、暇ね。黒霧さん、何か暇つぶしとかない？」
「それほどに暇なら死柄木弔と一緒に行けばよかったのでは？」
「いいわよそんなの。行ったって意味ないもの」
そう言ってアタシは手の汗腺からトリクロロエタンを分泌させて拳銃を拭いた。
(トリクロロエタン…金属洗浄液として使われる)
「叢雲業…毒を操る個性だというのに、薬や、薬品をも作り出せるのはなぜでしょう」
黒霧に質問されて記憶を遡る。
「個性が発現したのは3歳のころだったけれど、その時はアタシ、毒って言ってもちょっと体に有害って程度の化学物質しか精製できなかったわ。塩素とか。それから知識をつめて体の中に化学物質を吸収していくことで、どんどん身体の中で蓄積されていってどんな毒でも、ううん、どんな薬品でも作れるようになったわ」
「…恐ろしいですね…」
その答えにアタシは満足した。
「ありがと」
どんな毒でも、とは言ったけれど、まだ恐ろしくて試していない毒もあるの。
三フッ化塩素。
とても毒性の強いフッ化塩素。
臭いを吸い込むだけで死んでしまう。
そしてあの石綿でも燃やせるという。
ナチスドイツで開発されていたという。
そんな危ない化学物質。
いくらアタシでもそんなどうなるかわからないものは作ったことがない。
「黒霧さんの個性はワープゲートだけれど、人は殺せたりしないの？」
黒霧は「そうですねぇ…」と考え込んだように首を捻った。
「できますよ。やりたくはありませんが」
「やりたくない？」
「はい。ワープで相手の上半身と下半身を別々に繋げて、そのままワープゲートを閉じるんです。そしたら相手の身体は…滅多にやりませんよ。私の中に肉や血が溢れてしまうので。ですが…」
黒霧の言う殺し方が頭の中で流れる。
なるほど、とてつもなく残虐で非現実的な殺し方。胸が踊る。
黒霧はまた、こう続けた。
「ですが…オールマイトのような存在なら喜んでやりますよ」
あぁ、この人もやっぱりヴィランなんだ。
いつもの紳士的で優しそうな声と風貌。
言っていることは残虐殺人鬼。
死柄木弔もこの人無しでは何もできないんだろう。
ヴィランに必要な人材なんだ。
「そろそろ死柄木弔を迎えに行きます。では」
自身の黒いワープゲートに包まれて、黒霧は部屋から消えていった。
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JACK(プロフ) - 梨杏@ウオタミさん» コメントありがとうございます！！夢主との関係上個人的には20〜22あたりまでであってほしいと思っています！頑張りますありがとうございます！ (2017年6月10日 20時) (
レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
梨杏@ウオタミ(プロフ) - 弔さんの年齢気になりますよね！！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年6月10日 19時) (レス) id: 91efdc15d9 (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - RYEHLさん» ありがとうございます！その言葉すごく嬉しいです！！これからもよろしくお願いします！！ (2017年6月4日 17時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
RYEHL(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください(￣▽￣) (2017年6月4日 17時) (レス) id: 6917c8daac (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - あのちゃむさん» ありがとうございます。弔さん口調が定まりませんが頑張ります！ (2017年6月3日 18時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
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