アタシの家庭。 ページ20
目を覚ますとバーのソファだった。
毛布がかけられている。
黒霧が運んでかけてくれたんだろう。
親というものがどういう定義なのかアタシにはわからないけれど、父親が今いれば、そういうようなものなのかと黒霧に感じる。
アタシの両親はヒーローだった。
人助けが好きって言って、本人たちも本当にそう思っていたらしい。
気づかない悪ってホント、タチ悪いわよね。
確信犯。
自分がやってることが正義だって信じて疑わない。
自分の子供はどうでもよくて、名前も知らない世間一般の人たちに感謝されることだけが生き甲斐。
両親は家に帰ってほとんど帰ってこないのが普通だった。
そっからアタシは家事ができるようになったし独りで生きていけるようになった。
それには感謝してるのよ。独りでなんでも出来るようになったから。
幼いながらに両親を憎んでいた。
そんな仕事を好んで生き甲斐にしている両親が狂っているように見えて人間じゃないと拒絶するようになった。
そして両親は勝手にヴィランと戦って、勝手に負けて、勝手にヴィランに殺された。
本当にバカな両親だわ。
最期にさ、「人のために死ねるなら本望」とか言ってさ、虫酸が走るけどそんな風にヒーローっぽく死んでくれたらまだ、バカだけど、すごくバカだけどちょっとは誇りに思って、ここまでヒーローを憎んではなかったかもしれない。
だけどアタシの両親は何て言ったと思う？
「殺さないでください。なんでもします」
そう言って、今までずっと来なかった家にヴィラン
を連れて来て家にある貯金を全て渡した。
しまいにはアタシを売ろうとした。
ヴィランに金を渡して安堵の表情を浮かべたあのクソみたいな両親の顔は忘れられない。
そのあとすぐにそのヴィランに殺されたけれどザマァみろって思ってた。それが5歳。
そのヴィランはアタシが殺したわ。個性を使って人を殺したのが5歳。
これがアタシの中でのヒーロー。
こんな最悪なものなんだって思ってた。
オールマイト？平和の象徴？
そんなのうちの両親と同じよヒーローはみんな同じクソ野郎。
みんなを守るヒーローって何の意味があるの？
愛する人と自分、数人を守れたらそれでいいじゃない。そう思わない？
その考えがおかしい？
だからこの世界を壊したいと思うのはおかしい？
違う。
アタシは死柄木弔とこの世界を変えてみせる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
JACK(プロフ) - 梨杏@ウオタミさん» コメントありがとうございます！！夢主との関係上個人的には20〜22あたりまでであってほしいと思っています！頑張りますありがとうございます！ (2017年6月10日 20時) (
レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
梨杏@ウオタミ(プロフ) - 弔さんの年齢気になりますよね！！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年6月10日 19時) (レス) id: 91efdc15d9 (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - RYEHLさん» ありがとうございます！その言葉すごく嬉しいです！！これからもよろしくお願いします！！ (2017年6月4日 17時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
RYEHL(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください(￣▽￣) (2017年6月4日 17時) (レス) id: 6917c8daac (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - あのちゃむさん» ありがとうございます。弔さん口調が定まりませんが頑張ります！ (2017年6月3日 18時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
