二人きりの部室で。【黒尾鉄朗】

２３回目の。 ページ23

黒尾｢....綺麗な顔｣




貴女｢は？｣






私が作業してる横にきて






何をするかと思えばじっと顔をみてきて





おまけにあのセリフ








黒尾｢いやー？お前ってホント綺麗な顔してんなーって思っただけ｣






なんていうか平気で淡々と口にするあたり


キザなやつだなぁって思う








貴女｢何言ってんだイケメンくん｣






黒尾｢お前が何言ってんだよ。

イケメンだとかなんだとか簡単に言うか？普通｣








楽しそうに笑ってるとこ悪いけど




完全なブーメランだからな






貴女｢あ、｣






黒尾｢どうした？｣






貴女｢いや、こないだ木兎と帰った時にタオル貸してもらったんだけど完全に忘れてたなって｣




黒尾｢ふーん。今どこにあんの？｣




貴女｢ここ。



借りた日にちゃーんと洗って次の日学校終わりにでも返そうかと思ったんだけど部室に置きっぱなしだった。｣








ガサガサと研磨のロッカーから袋を取り出して鉄朗に見せる。






黒尾｢いや、待て。｣





貴女｢なに｣




黒尾｢そこ研磨のロッカーだよな？



なんでお前のが入ってんだよ｣








たいへん驚いた様子の鉄朗は少し面白い。







貴女｢マネージャー募集の為に色々やってるの。


そしたら研磨が荷物入れていいよって｣






ポスターやら名簿やらとにかく荷物がかさばるから本当にありがたい。





貴女｢研磨って必要最低限のものしか置かないからスペースが余るんだって。


タオルもつい癖で研磨のロッカーに入れてた。｣








話を聞いてから少し考えている様子の鉄朗




それがまた表情豊かで面白い






黒尾｢....使うか？｣





貴女｢は？｣







鉄朗の絞り出したような声






黒尾｢だから



俺のロッカー使うかって聞いてんだよ！｣









それだけの言葉になぜ照れるのか




疲れてるのか






鉄朗の事はまだ分かりそうにない





貴女｢でも鉄朗荷物多いよね｣





黒尾｢....減らす｣




貴女｢....汗臭い｣



黒尾｢臭くねーって！！！｣




ほらっ！





そういいながら鉄朗に引き寄せられて





胸にダイブする







黒尾｢な？臭くねぇだろ？｣







ニヤリと笑う顔





貴女｢....臭い｣



黒尾｢はぁぁ？！｣







嘘だよ、なんて



言えそうにないかな。

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