つたえたいこと ページ23
『こんなのって、ないよっ…!!』
何で今更。
私は、全部リセットしたつもりでいて。でも、何も変われてなくて。無理矢理笑ってふざけて自分を作ってたの?
結局私は、ずっと引きずってたの?
「A…」
ガチャリ、と奥で扉が開く。
夏目がこっちを見ながら何だかしどろもどろしていて。
「…っ、あのサ…あの頃、ボクはAのことを憎んでたのかもしれなイ。今も、全部許せてないかも知れなイ。でモ…なんていうカ…」
「その日記を見テ、ボクたちのこと…本当に友達だって思っててくれてたんだっテ…感じテ。」
「忘れないでほしかっタ。
_ボクたち…五奇人との思い出を。」
夏目がそんな風に思っていたなんて知らなかった。ぎゅっと、日記を握りしめる。下に散らばった写真を見ながら。
その写真を、零が拾って私に渡してくれた。
「ほらよ」
その中の一枚に、馬鹿みたいに笑いながら写真に写っている五奇人と私がいて。
『…私、英智たちも五奇人のみんなも大事だったの。どちらの方が大切か、なんて割り切れなくて。いつまでも中途半端で。今更だって思うけど…』
_ごめんね。
震える手で、それを受け取った。
「三毛縞くん、戻ってきたんじゃろ」
いつの間にかいつもの喋り方に戻っていた零が、心配そうに聞く。
でも、もう大丈夫。
『わたし、今度こそ前を向けるよ』
ありがとう、私の大切な友人。
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晴色 Haruiro - こ…更新停止になっている…!めっちゃ気になるところ…! (2020年9月28日 22時) (レス) id: cb91fa8278 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち - いやあの…2winkは何処へ?? (2020年5月8日 0時) (レス) id: 8838e23b4e (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 思わず家族の前で大号泣...です!!笑 とても面白いです!続き待ってます! (2020年4月29日 20時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
あや - ギャグとシリアスの要素をどっちも入れたお話がすごい好きです!夢主ちゃんのおふざけ読んでて面白いです!これからも更新頑張ってください! (2020年3月13日 0時) (レス) id: b66ce4994b (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 合格おめでとうございます!また話がみれるなんて嬉しいです!さっそく今までの話見返してきます! (2020年2月29日 17時) (レス) id: 185b755f08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kairi | 作成日時:2019年5月15日 16時