11話 銀時視点 ページ12
新八が嬉々としてAちゃんに緑茶と水羊羹を振る舞う。何だあのぱっつぁん。「加茂さんが僕らとお話ししたいらしいですよ！」なんて弾んだ声で言う。
成る程、何となく分かった。まぁ今日はやる事ないし、突然だったからまだヅラの連れ人、名前くらいしか情報ないしな。
「年いくつ？」
『21歳です』
「まだお若いのな」
「銀さん顔見て喋って下さい、視線胸にいってますから」
だってデケーんだもん、着物の上からでも察しつくくらい。どっかの姉上とは大違いだ。全身を見てみると、左手にきらりと光る指輪が。しかもはめられているのは薬指。
……え、まさかとは思うけど。
「……ヅラの奥さん？」
『ズラ？ あの白い狛犬さんの事ですか？』
「ズラ違いですそれ。……桂さんの奥さんなんですかって意味ですよ」
『あ……もしかして、これの事ですか？』
そう言うと、左手の薬指の指輪を見せる。静かに薬指を撫でながら、視線を落とした。
決して愛おしそうな表情をしている訳ではなく、お世辞にも明るいものとは言えなかった。
『はい、結婚しています。別の方と。詳しくは省きますが、色々あって家出中なんです。そこを桂さんに拾って頂いて……』
と、表情を曇らせる。
……ヅラの奴が人妻好きなのは前から知ってたがよォ、まさか本当に手を出すとはな。しかも心に傷を負った人妻ときたもんだ。
「ちょ、銀さん、桂さん人妻に手ェ出したんですか」
「まぁあいつ昔から人妻好きだから」
「しかも弱味に漬け込んだカンジっぽいアルよ、このまま不倫駆け落ちコース確定ネ」
「神楽ちゃんそんな言葉どこで覚えたの」
「昼ドラアル」
Aちゃんに聞かれないように、小声で話す。最近神楽が昼間テレビに齧り付くように観てんのか分かったわ。
つーかあいつ国を変えるだの何だの志してるくせに、こういうのは別なのな。もうちっとストイックだと思ってたがねェ。やる事はちゃっかりやるってか。結局一人の男ってこった。
『桂さんは恩人です。あの方の為なら、私は鉄砲玉にでも囮にでもなれます。今の私の御主人様ですから』
うふふ、と上品に微笑むが、何かその……天然なのか狙ってんのか、さっきからちょいちょい言い回しが際どい感じが。
わざとか？ 俺を試してんのか？ ……なんて、手出しでもすりゃあヅラがうるせーだろうからやんねーけど。
でもやっぱ、ヅラがこんな別嬪に好かれてんのは気に食わねーわ。
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復活のU（うp主）(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (
レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU（うp主）(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うp主@
作成日時：2017年8月19日 23時
