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出ましたっ パワパフボーイ! ページ27

(今日も実験が疲れた…)
とげっそりしながら家のカギを開けると

「よお」

ショウがいた




「こら!!!!」

げ ん こ つ

「いってぇー!!何すんだよ!」

頭をさすりながら涙目でこっちを見るショウを私は腕を組んで睨みつけた

「何じゃない!
なに勝手に人の家あがってんのよ!
ってかそもそもこんな犯罪まがいのことに超能力使うんじゃないの!」

「悪かったって!黙ってあがりこんだのはほんとに悪かった!」

頭を下げ、手と手を合わせながらショウは必死に謝る
ショウに常識を期待することはとうに諦めていた私はそのへんで勘弁してあげることにした


(帰ってくるなりまた疲れた…)

よりいっそうグロッキーになって床にへたりこんだ私の元にショウがかけよってくる

「A…大丈夫か?」

ふらふらな私の上半身を抱えながらショウが心配そうに聞いてくる
こんな子供に心配されるほど今の私は疲れているようだ

「なんとかね…
今日はちょっと実験が長引いちゃって…」

さっきまでの実験のことを思い出し、頭がくらくらした私は全身の力を抜いてショウにもたれかかった

そのままショウごと倒れると思っていたのだが、意外なことにショウは私の体を支え続けている


「すごーい、ショウ、力持ちなのねー…」

焦点の定まらない目で床を見ながら言うと、

「うっせー、なめんなよ」

と私をお姫様抱っこでベッドまで運んでくれた


「大人を抱えるなんてすごいじゃないの、ショウ」

「なっ!?体格はほとんど同じだっつーの!!
ってか俺まだまだこれからだし!」

あと数ヶ月でAを越す!と意気込むショウを傍目に、私はさすがにそれは無理だろうと思いながらベッドから足を投げ、座り直した


「ショウー、冷蔵庫からチューハイ取ってー」

「バカか、お前!もう寝ろ!」

そんなへろへろのくせに!とショウは私の横で床に座ろうとしたが、

「一杯飲まなきゃやってらんないのー!」

と私がワガママを言うと、ついに折れたようで

「ったく、一杯だけだからな!」

と冷蔵庫を開き、上の方に置いてあるチューハイを一瞬背伸びをして取った




カパッっと景気の良い音をたて、缶をあけた

「うー、アルコールが染みる…」

疲れたときには甘いものならぬアルコール!と私が缶を持ち上げ言うと、ショウは「はいはい」と漫画(ケツアゴゾンビ)から目を離すことなく返事した

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作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

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