検索窓
今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:112,236 hit

ひまわり畑で捕まえて 7 ページ21

「ショウ君、これ以上彼女に迷惑をかけるのはよくないよ」

(そうそう、少しの間だけって約束だったんだから)


が、依然としてショウは私を抱きしめたまま離れようとしない


「嫌だ、俺はここにいる」

ショウが私の背中に顔を埋める感覚がした
かわいいんだかめんどくさいんだか…



「ショウ君、まさか父親との約束を忘れたわけじゃないだろ?」


「父親」という言葉に反応し、ショウはびくりと体を震わせるとより一層強く私を抱きしめた

ショウの家は父親が厳しいのだろうか
もしそうならしつけの方向性がだいぶ間違っているのでは…

仕方ない、ここは大人の私が譲歩するか


「ショウ、またいつでも来ていいから」


できるだけ顔を後ろに回して言う

するとショウは私の背中から顔をあげ、「マジで!?」と嬉しそうに言う

マジだから少し腕の力を抜いてほしい…


「だからあんまり島崎さんに迷惑かけるんじゃないの!」

やっと私から離れたショウに人差し指を立て説教する

もし、ショウの世話を毎日してるとなると島崎さんのストレスは計りしれない…


そう思い島崎さんの方を見ると島崎さんは「迷惑をかけてすみません」とショウの頭に手を置きながら言った



「じゃ、ショウ君行こうか」

「じゃあな、A!!
また来るからなー!」


はいはい、と手を振り答える

もうとっくに暗くなった夜道では彼らの姿はすぐに見えなくなった

ひまわり畑で捕まえて 8→←ひまわり畑で捕まえて 6



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。