検索窓
今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:112,240 hit

ひまわり畑で捕まえて 6 ページ20

「Aこんな漫画読むのかよ…」

「えー?
どの漫画のことよ」

洗い物をしている私のとこまでショウが一冊の漫画を持ってやってくる

「これ」と差し出されたその漫画の題名は

ケツアゴゾンビ


「…ああ、それね
大学の人が面白いからって半分無理やり渡してきたの」

「へー
で、どうだったんだ?」

「まだ読んでないのよねー」


だって全然読みたいって思わないのよね
なんなのよ、ケツアゴゾンビって…


「じゃ、俺先に読んでやろーっと」

ショウはベッドに横になり漫画を読み始めた
(ついにベッドまで侵略された…)









「マジやべーぜ、この漫画!
超面白ぇー!!」

どうやらケツアゴゾンビはショウの好みだったらしい
おかげでショウはさっきからどこそこの場面が良かったやなんやら興奮気味だ


「おいA!次の巻はねーのか!?」

「1巻の横にあるでしょー?」


「どこだどこだー」とショウが本棚を探る
そんなに面白いのだろうか…



ちゃんと2巻を見つけたショウがそれを読み始めようとした時、またインターホンが鳴った


「なに、お迎え?」

「あー、A出て」


ごろんとショウはドアと反対向きに寝返りをうち、漫画を読み始める

ショウはこれから帰ることをちゃんとわかっているのだろうか、
などと多少の不安にかられながらドアを開けるとやはりそこには島崎さんがいた


「夜分に失礼します
ショウ君がここに来ていると思うのですが…」

成人男性としては少し背の高い島崎さんの顔を見上げる
霊幻さんより少し高いくらいだろうか



「はい、ショウ君ならここにいますよ!
ショウ…」

ショウを呼ぼうとした時、突然後ろから抱きしめられた


「なんだよ島崎…
来るんじゃねーよ」

よく見えないがおそらくショウはすごい剣幕で島崎さんを睨んでいるのだろう

私はなんとなくショウが最後に駄々をこねるのは予想できていたのでさして驚くこともなかった(ほんとに子どもなんだから…)
が、島崎さんは少し驚いたような表情をした

ひまわり畑で捕まえて 7→←ひまわり畑で捕まえて 5



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。