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彼女が二輪に跨がれば ページ14

最近事務所にAが超能力の使い方を学びに来るようになった

超能力にはあの例の事件の時に土壇場で覚醒したらしく、最初は破壊神のごとく辺り周辺のものを壊しまくっていたが
最近ではモブの指導のおかげでだいぶマシになった


が、
俺が近くにいると力が暴走してしまうらしい

やはり俺の存在はAにとって例の事件を思い出すトリガーなのだろう




(もうそろそろここに来るの止めさせた方がいいな
力のコントロール力も上がってきたようだし、後は本人の努力次第だろう

あー、でもAにもらうの月収だったな…まだ半月も経ってねーや…)


午後の昼下がり、俺が事務所の椅子に座りながらそんなことを考えていると

「霊幻さーん」

突然事務所の扉が開き、張本人が入ってきた






「…どうした、その格好」



Aは半ヘルをかぶり、ゴーグルをかけていた


「やっと念願のバイクが買えたんです!
昨日納車してきたんですよ」


ご機嫌なAはニコニコしている
が、車を持っていない俺はなんだか経済力で大学生に負けた気がした

(いや決してバイクを買う金がないわけでは…
というか俺バイクの免許持ってねーし…)


「どうですか?ヘルメット
似合います?」

突然顔を覗き込まれ突拍子のない質問をされた

「ん?
……あ、ああ
似合うんじゃねーの?」

ゴーグルの奥の目を見て答えると
Aの表情がふにゃりと崩れる
こういう素直なところは可愛げがないこともない


「買ったのはいいがバイクは危ないからな
交通安全にはちゃんと気をつけるんだぞ」

「大丈夫ですって
いざとなれば私には超能力がありますから!」


モブほどの手慣れならとっさに相手の車を止めたりできるだろうが
Aの場合はおそらく相手の車がただではすまないだろう…

(爆発するな…)






「こんにちは、師匠……と今日はAさんも」
「おいモブ、Aのメット超能力で丈夫にするかなんとかしてやれ」
「え、なんですか藪から棒に…」
「霊幻の野郎、なんか超能力を勘違いしてねーか?」
「待って!もうひとつのフルフェイスの方もお願い!」
「嬢ちゃんも乗ってんじゃねーよ!!」

ひまわり畑で捕まえて→←茂夫のパーフェクト超能力教室



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作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

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