黄昏時の先には……2[地縛少年花子くん] (ページ17)

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第６の怪ミサキ階段其の三ページ17

私は八尋さんと赤根さんを抱き締めている

赤根さん

入学式

八尋さんと赤根さんが私に声をかけてくれた

読書好きで内気な私を見つけてくれた

私と親友になってくれた

優しい赤根さん

こんな姿になるなんて

花子「ヤシロ、コヨミ立って」

二人「「…………」」

花子「……諦めるの？」

花子くん……

花子「その子はまだ生きてるのに」

私と八尋さんは花子くんの方を向いた

花子「ここは生と死の境にある世界……ここではなにも生まれない代わりに死ぬこともない」

生まれない代わりに、死ぬこともない

花子「生死のない世界では、諦めの悪いやつがサイキョーなんだよ」

諦めの悪いやつが

最強

答えは一つ

私は涙を拭いて

八尋「やる、私なんでもやるっ！」

コヨミ「私もやりますっ!赤根さんを助けます!」

花子「……なんでもぉ?」

二人「え?」

花子くんは私達を縄で結んでいる

八尋「ひぃ」

コヨミ「きゃあっ」

花子「依代はここにはない、ここは最深部じゃなかったんだ」

なんか嫌な予感……

花子「でぇ俺思うんだよねー一番上じゃないなら一番下なんじゃないカナーって」

八尋「ま、まさか…」

コヨミ「嫌な予感です…」

花子「頼りにしてるから」

八尋「やっ待っ」

コヨミ「ちょっ、お待ち」

花子くんは私達を突き落とした

二人「「いやあああああああああああ」」

奈落に落ちそうです