脇役女子が主人公 (ページ35)

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体育祭前ページ35

さんざん言われた爆豪くん(+A組)。
無視して帰ろうと人をかき分けはじめた爆豪くんの肩を掴んだ。

「ちょ、爆豪くんこれで帰るの？」

「待てコラどうしてくれんだ
おめーのせいでヘイト集まりまくっちまってんじゃねえか！！」

「関係ねえよ…」

「はあー！？」

ありまくりなんだけど。
パッと手を払われて泣きそうだった。

…やっぱ好きって言ったの撤回する。

「上に上がりゃ関係ねえ」

ちょっとかっこいいと思ってしまった。
ハッキリしてて爆豪くんらしいと。

…って、まだ出会って間もないのに何が分かるの。

「く…！！
シンプルで男らしいじゃねぇか」

「上か…一理ある」

「騙されんな！無駄に敵増やしただけだぞ！」

「はっ…騙されるとこだった」

電気の言葉で正気に戻って自分の頬を叩いた。
当の本人、爆豪くんはと言うとさっさとドアから出て行ってしまった。

それを必死に追いかける切島が犬みたい。

「私も帰りたいな…」

「こん中突っ込んだらお前埋もれそう」

「ね、電気盾になってよ」

「やだよ」

爆豪くんのせいかおかげかだんだんと散っていくみなさま。

まあ、敵は増えたよねえ。

「…勝つしかないもんね」

「お？やる気？」

「ちょっとは…爆豪くんのおかげで」

「そう言えばふたりで飯食ったんだろ？」

電気にそう言われて頷いた。

「なになに、まさか爆豪が気になるわけ？」

「違うよ、助言もらってた」

「あの爆豪に！？」

「意外と優しかったよ…優しい？かな…」

優しくはないか？？
ディスられた記憶あるもん。

「爆豪くんあんなだけど…ヒーロー志望だから」

「まあそうだけどなあ」

ヒーロー志望なんだから根は良い人なんじゃないかって思うよ。

よく知らないけど…私に新しい道をくれたから。